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新年あけまして……お屠蘇気分が抜けておりません、はい。
2011年正月より、このblogは内容一新されました。 今年からスパッと、房総里見氏をリスペクトし、夢酔流の私見を交えながら語りたい。 ここで、三度目の、質問。 皆さんは〈里見〉と聞いて、なにを連想しますか? まあ、聞くまでもないことですが、大半は、〈南総里見八犬伝〉を連想されます。それは、江戸時代から染み込んだ、大衆文化の結果です。 そのあたりは、初回記述をご覧あそばせ。 ◆ ◆ ◆ 里見家の系図を紐解くと、清和源氏につき当たります。清和源氏といえば、征夷大将軍として幕府を開いた一族です。名の通ったところでも、源頼朝や足利尊氏というビッグネームがおりますね。清和流源氏のなかでも、もっとも頼朝に近い血統の子孫が、新田系。そう、新田義貞の、新田です。足利は血統でいえば新田の弟になるんです。 新田氏を興した新田義重の子・義俊は上野国碓氷郡里見郷に居をおいて、里見氏を名乗りました。これが、里見のルーツです。鎌倉時代、室町時代と、里見氏は上州に根付いていったのです。 おや。房総半島とはてんで接点がないって? まあ、急ぎなさんな。これから、ですとも。まずは、ご静聴あれ。 室町時代中期、関東は大きく割れていました。鎌倉公方・足利持氏と、関東管領・上杉憲実。室町幕府の関東支店といえる鎌倉府にいるこの二人は、水と油のような関係でした。 足利持氏の本音は切実でした。同じ尊氏を祖としながら、片や幕府将軍、片やしがない地方官僚。ハッキリ云って、不満たらたらです。 上杉憲実は勤勉律儀な補佐官です。幕府将軍という社長を立てて、鎌倉公方という支店長を盛り立てる、そんなタイプの律儀なお方。 足利持氏の募る不満、まぁまぁと宥める上杉憲実。いつまでも持ち堪えられるはずがない!足利持氏は思います。こいつ、忠義面して、ほんとは幕府のスパイじゃねーんかな。うかうかしてらんねーぞっ! 勿論、そんな気はさらさらない上杉憲実。にわかに始まった苛めにもジッと耐えます。 しかし、命の危険を覚えるにあたり、とうとう逃げ出します。これを大義名分にした幕府は、足利持氏を討ち取りました。これを〈永享の乱〉といいます。 討たれた足利持氏には関東に足利氏を信奉する諸豪族が大勢いました。そのなかのひとり、結城氏朝は、三人の幼い遺児を擁して上杉家に対し挙兵行動を行ったのです。驚いた上杉憲実は幕府に通告、これ幸いと、将軍・足利義教は大軍を関東に送り込むのです。これを〈結城氏朝の乱〉といいます。 このふたつの乱で、関東から足利勢力が一掃されました。 唯一の生き残りである遺児・足利成氏は、やがて将軍の代替わりで許されますが、上杉との遺恨は残り、とうとう足利vs上杉の決定的対立に発展するのです。 このときの決裂が、内ゲバや分裂を繰り返し、北条早雲の介入もあって、後年の関東争乱につながります。 このとき足利陣営にいたのが、里見義実という人物です。房総半島は上杉王国だったので、彼は、それを切り崩すための急先鋒という役割を負っていたのです。 ◆ ◆ ◆ 里見義実の房総入りには、いろいろと諸説があり、今日なお、伝承という域をまだ超えておりません。大きく分けて三つの説が有力視されているのですが、それ以外の説も浮上する可能性が否定できない。浪漫ですね。 このような不確定伝承の原因は、やはり〈南総里見八犬伝〉の影響が大きいと思われます。 ◇里見義実の安房入国伝説 1.旧来説 結城合戦後、少数の家臣に守られ安西氏を頼って安房国に入国した。その後神余氏を下克上した山下定兼を討伐し、人望を集めて丸氏・東条氏を屈服させ、やがて安西氏をも追放して安房を平定した。その後、足利成氏に招かれて仕えたとされる。 2.足利兵卒説 足利成氏に仕官後、安房国の鎌倉府領の代官をしていた。享徳の乱で成氏と上杉氏が対立すると、義実は安房の上杉氏勢力を駆逐し国衙領を接収した。 3.下剋上説 享徳の乱が起きるとともに、武田信長と共謀し、房総半島の上杉側国人を討伐する過程で安房国に割拠した。信長は甲斐源氏で、房総武田氏の祖。 また、近年において、義実(あるいは祖父・里見家兼)を旧来の伝承による上野里見氏嫡流ではなく、美濃里見氏の末裔であったとする説も出ている。このように、里見氏はその発端から、未知数なのです。 ◆ ◆ ◆ 何はともあれ、新装開店の「あっそう!里見発見伝」、いつまで続くか判りませんが、末永く、お楽しみに~♪ (広告)少しだけ、まだヘルプ 夢酔の小説をベースとした劇団き楽座「萩原タケ物語」に、公演依頼がぽちらぽちらと来ています。これは大変有難いことです。小説家ではなく、舞台脚本家としての夢酔も、戸惑いつつ、万人受けしたことを安堵しております。 劇団き楽座では、今後の別演目を控えていることから、「萩原タケ物語」チームを確立するため、劇団員を募集しているとのこと。市民劇団ならではの気負いなき「き楽」を売りにしております。 興味のある方は、まず、ご一報ください。 殆ど主婦ばかりですが、老若男女は一切不問! 気楽な活動したい方、お声をください。 ☆ 劇団き楽座主催者 TEL&FAX:042-559-0470 それから。 萩原タケをもっと知りたい方。夢酔の話でよろしければ、講演、承ります。どしどしお声を掛けてください。早くもお話を頂けた団体さんの情報は、近くなりましたら公表もしくはご報告させて頂きます。 舞台のセット商品でも、ピンでも、どちらでも可です。こちらの連絡先も、劇団き楽座まで! にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.01.03 21:02:37
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