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MY HIDEOUT ~私の隠れ家~

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Aug 19, 2005
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カテゴリ:映画鑑賞記録
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"DER UNTERGANG""DOWNFALL"
監督・・・オリヴァー・ヒルシュビーゲル
原作・・・ヨアヒム・フェスト『ヒトラー 最期の12日間』(岩波書店刊)
     トラウドゥル・ユンゲ『私はヒトラーの秘書だった』(草思社刊)
出演・・・ブルーノ・ガンツ Bruno Ganz アドルフ・ヒトラー
アレクサンドラ・マリア・ラーラ Alexandra Maria Lara トラウドゥル・ユンゲ
ユリアーネ・ケーラー Juliane Kohler エヴァ・ブラウン
トーマス・クレッチマン Thomas Kretschmann ヘルマン・フェーゲライン
コリンナ・ハルフォーフ Corinna Harfouch マグダ・ゲッベルス
ウルリッヒ・マテス Ulrich Matthes ヨーゼフ・ゲッベルス
ハイノ・フェルヒ Heino Ferch アルベルト・シュペーア
ウルリッヒ・ノエテン Ulrich Noethen ハインリヒ・ヒムラー
クリスチャン・ベルケル Christian Berkel シェンク博士
ミハエル・メンドル Michael Mendl
マティアス・ハービッヒ Matthias Habich
ゲッツ・オットー Gotz Otto

・物語序盤・
第二次世界大戦中の1942年、ドイツのある夜。
トラウドゥル・ユンゲはヒトラーの秘書候補として、数人の候補達と共に、初めてヒトラー総統にまみえる。
面接の結果、総統の個人秘書に抜擢された彼女は、家族の反対を押し切って仕事を始める。
それから戦況は悪化し、1945年4月20日のベルリン。
ドイツ軍は連合軍に包囲され、敗色は誰の目にも明らかだった。
ヒトラーは身内や側近と共に首相官邸の地下要塞‘狼の巣’へ潜り、ユンゲも彼に同行する。
追い詰められたヒトラーは、冷静さを失い、側近達に不可能な作戦ばかりを命令する。
側近達はベルリンからの避難を進言するが、ヒトラーは撤退など考えてもみなかった。

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ずっと観たかった映画を滑り込みで観て参りました。
ナチ物の映画は多々ありますが、あまり観られないドイツ映画に加えて、ヒトラー自身にスポットを当てた映画というのは珍しいのではないでしょうか。
戦争も勝ち進んでいる時ではなく、敗退寸前という逼迫した時期を描いているので、出てくる人達全員に悲壮感が漂っています。
ナチスの行った非道な行為の数々は、到底赦される事ではありませんが、上部に居る人々にとっては、これが正しい道なのだという信念があって、その辺は、同じ大戦で枢軸国として同盟関係にあった日本も同じだったのではないでしょうか。
観ていて思ったのは、戦争は勝ってなんぼのものだという事。
敗戦の将、敗戦国の民ほど惨めなものはありません。
あの大戦で、枢軸国側が勝利していたら、今だって日本は大手を振って、国際社会で闊歩していたかもしれない。
映画を観ていると、私達がそんなに悪かったのか?ただ戦争に負けただけじゃないか、というような開き直りにも似た気持ちにすらなってきました。
連合国側め、偉そうにしやがってと(笑)
まあ、あんまり言うと、国際問題になるので(ならないって…)黙っておきましょう。

この映画は、当時ヒトラーの秘書を務めていた女性の手記を元に、当時の様子を忠実に再現したものです。
追い詰められてゆくナチス幹部達の様子が、実に上手く描かれていましたね。
単なる戦争再現フィルムに留まらず、ドラマとしても確り構成されていて、一本の映画として、非常に見応えがありました。
恐らくは己の敗北を誰よりも熟知していたヒトラーが、それでも事実を認められず、実現不可能な反撃作戦を指示したり、側近達に罵声を浴びせ掛ける姿は、とてもリアリティーがありました。
精神的にも非常に不安定で、ドイツ国民に対しても、弱者は滅びればいい等という言葉すら出てきます。
そして裸の王様に、真実を面と向かって告げられず、身内ばかりで詰り合う側近達。
死を覚悟で最後まで総統に従う者、何とか逃げ道を見つけ出そうとする者、現実逃避から酒を飲んだり、職場放棄したりする者。
危機に面した人々の、それぞれの反応が実にリアル。
ヒトラーの愛人エヴァ・ブラウンが、爆撃が近付く地下要塞でパーティーを開くシーンは、終焉の近付いた人々の乱痴気騒ぎという感じで、人間て追い詰められるとバカ騒ぎしてしまうよね…と共感しました。
あまりにも現実は辛いから、酒でも飲んでいなければやっていられない。
そういう心境がよく伝わってきました。

映画のラストに在りし日のトラウドゥル・ユンゲさんが登場して語る場面がありました。
彼女自身は、情勢に無知だった自分の愚かさを反省していましたが、あの時代の市民達で真実を見極めていた人の方が少なかったと思います。
日本人だって、神国日本、天皇陛下万歳と、自分達が敗れるなどと夢にも思っていなかったんだものね。
彼女には、別に罪は無いと思います。
国民全体がナチズムを生んでいったという事を罪というなら、大きな意味で責任の一端を担っていたかもしれませんが。

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最終更新日  Aug 21, 2005 07:29:16 AM
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