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2010年02月17日
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カテゴリ:ラジオ

昨日、民放ラジオのIP再送信サービスが発表されたことを書いたら、既にコミュニティFM局をサイマル配信している「サイマルラジオ」があるよ!とコメントを頂いた。

私、「サイマルラジオ」もよく知っている。
知っているとか、試しに聞いたことがある、どころか、パソコンを使って、毎週予約録音して聞いている番組があるほどの利用者である。

ある程度知った上で、今回の民放ラジオのIP再送信サービスが、サイマルラジオと何が違うのかを考察してみよう。

サイマルラジオは、コミュニティFM局をネット配信するサービスである。
ここに集まった放送局は、コミュニティFM局免許を持ち、狭い地域に地域密着で放送している事業者に限定される。
当たり前だが、コミュニティFM局同士で、視聴エリアが重なることは、まずない。
このため、コミュニティFM局の場合、ネット配信すことで、全国に聴取者が増える(=広告料金が上げられる)メリットの方が、他のコミュニティFM局に聴取者を取られるリスクより遥かに高いため、コミュニティFM局が集まってネット配信することに対し、合意を取ることが簡単だったので、サービスが順調に立ち上がったのだ。

配信方式も、Windows Mediaサーバーを利用し、ビットレートも低いため、安いPCパソコンで済む。著作権保護にはWindows Media DRMを使用しており、Windows Media DRMが使えるパソコンやWindow Mobile機などで視聴できる。
伝送方式が、伝送媒体に依存しないため、公衆無線LANや、モバイル通信網でもラジオが聴取できるメリットもある。

ただ、基本的には、サーバクライアントモデルによる1対1のストリーミング配信なので、配信できる聴取者数の上限は、サーバ環境などに依存し、上限がある。しかし、現実には、コミュニティFM局を聞くために、全国から聴取者が殺到する事態にはなっておらず、実運用上は問題は起きていないようだ。

また、ラジオを音楽込みでネット配信するためには、JASRACなどの著作権処理が必要で、当然、お金を払って放送させてもらう必要があるのだが、この料金体系が、聴取者数に比例する形で決まっているため、大きな民放よりコミュニティFM局の方が安い。
ネット配信は別途、JASRACなどとの契約を締結する必要があるのだが、元の視聴者数の母数が小さいのと、放送内容が地域密着であることから、比較的低額での交渉がまとまっている模様のため、色々なコミュニティFM局が参入しやすかったのだろう。

では、この「サイマルラジオ」の方式で、大手民放ラジオ局の配信が可能だろうか?

多分無理だ。

まず、例えば、Podcastでも人気のTBSラジオJunkをリアルタイムネット配信したとしら、あのダウンロード数からすれば、とんでもない数のリクエストがサーバに同時に集中するため、とてつもないサーバ設備を用意する必要が出てくる可能性がある。
また、番組によって人気の差も出るから、ピーク時に合わせてサーバ設備を持ってしまったら、不人気番組の時間帯ではサーバもバックボーンも過剰で無駄になってしまい、投資効率がよくない。

音質面でも、FM放送局は、当然、元の放送より高い音質で配信したいだろうから、「サイマルラジオ」の64Kbps程度のレートでモノラルでは誰も納得しないだろうし、民放の放送免許は厳しいので、音が止まったり途切れたりの放送事故には厳しい目が向けられるため、配信設備やバックボーンの帯域確保にはお金が掛かるのは、どうしようもないだろう。

これを回避するため、今回の民放ラジオ再送信では、NGN網内に設置したサーバから、IPマルチキャストというプロトコルを使って配信しようとしているようだ(地デジテレビの再送信と同じ方式)。

この方式では、サーバからは、一本のストリームが送出され、バックボーン内では、網目のように配置されたIPマルチキャスト対応のエッジルータという機器が中継し、最終的に各家庭に配信する。
この方式だと、エッジルータのノード間は一本のセッションを張っておくだけで、網目のようにラジオ放送を配信することができ、家庭のブロードバンドルータに内蔵したエッジルータ機能を介し、ラジオ端末から見たいというリクエストをすることにより、連鎖的にエッジルータが制御され、サーバからラジオ端末までのルートが確立して、ラジオが聴けるようになる。
逆に、ラジオ端末からリクエストがなければ、エッジルータは、ラジオ端末に至るルートのラジオ放送を止めてしまうため、バックボーン内のノード間で無駄に放送データが流れることはない。

このような方式を取ると、たとえ全国のラジオ聴取者からリクエストがサーバに殺到したとしても、サーバに負荷が掛かってダウンすることはまずありえない。バックボーンの中を流れるラジオの配信データも、エッジルータのノード間に最大1本しか流れないため、ネットワーク全体の負荷も下がる。

民放ラジオのような聴取者数が多いと予想されるサービスでは、「サイマルラジオ」の配信方式は破綻してしまうため、今回発表のNGNによるIPマルチキャスト再送信でなければ、実現不可能なのだ。

残念ながら、ここまで書いたようなIPマルチキャスト配信を可能にするエッジルータを備えたバックボーンは、多分、IP放送を実施しているNTT東西やKDDI、SoftbankBBぐらいしか持っていないはずだ。
今回の再送信サービスも、今のところ、NTT東西のFTTHサービスに加入しないと利用できない。KDDIはできるはずなのだから、是非対応して欲しいな。

また、FTTHが前提なので、今のところ、この方式でモバイル視聴サービスが提供される可能性は薄いだろう。
この点については、ニーズは絶対にあるし、また別の方式による動きがあるようなので、また別途調べて書き込みたい。


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最終更新日  2010年02月17日 23時04分45秒


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