|
テーマ:中国&台湾(3301)
カテゴリ:映画
今回は中国映画の話題です。
ある本を読んでいて、そこに載っていたこの写真を見て、どうしても見てみたいと思ったのがこの映画です。 2001年上映の中国映画で、タイトルは、中国語名「遊園驚夢」、日本では「花の愛」というタイトルで上映されたようです。 鏡の前に立っている女性は、ご存知「宮沢りえ」。 好きな女優さんの一人ですが、この映画を見て、さらにそれに拍車がかかりました(笑)。 襟の高さが10センチはあろうかという豪華な旗袍(チーパオ=チャイナ・ドレス)に身を包んだその姿に、すっかり見とれてしまいました。 こんなに旗袍(チーパオ)が似合う女優は他にいるのかなと。 しかも中国人ではなく、日本人です。 さっそく香港のHMVへ行ってDVDを探してみたところ、オリジナルDVDがありました。 日本語字幕もあるので、これはラッキーでした。 ストーリーの舞台は、1930年代の蘇州。 遊郭「得月楼」で大勢の観客を前に歌っていたジェイド(宮沢りえ)は、名家の栄家(ロン家)の第5夫人として嫁ぎ、娘にも恵まれるが、豪著ながら孤独で満ち足りない日々を送っていた。 それでも、主の妹で小学校教師のラン(ジェイ・ウォン)だけが、心のよりどころであり、深い友情で結ばれていた。 当時は欧米列強の支配が強まりつつあり、戦争の足音が近づく中で、没落する貴族は少なくなく、またロン家もそうした道を歩むことになる。 すべての家財を売り払ってしまった栄家では、二人を養えなくなり、ジェイドと娘は家から出されてしまうことに、、 そんなある日、ランの教える小学校に一人の青年教師シン(ダニエル・ウー)がやって来て、 いつしかランは、シンに特別な感情を抱くようになっていく。 ジェイドは、アヘンを吸う退廃的な毎日を送っていたが、やがてその身体はアヘンの毒に蝕まれていく。 自分のシンへの愛情に気づくランは、ジェイドへの想いに悩み、そして最後の選択は、、、 この映画の監督は、「美少年の恋」などのヨン・ファンです。 ラン役のジェイ・ウォンは、「チャイニーズ・ゴーストストーリー」であまりにも有名。 ダニエル・ウーは、「美少年の恋」でヨン・ファン監督に見出され、鍛えられた見事な身体 で、その後多くの映画に出演しています。 さて、この映画を見てみて、宮沢りえの女優としての魅力を改めて感じました。 初期の「東京エレベーター・ガール」の、あのまだ少し幼さが残るイメージから始まり、ドラマ「北の国から」のシュウちゃんの、あのちょっとの~んびりした素朴な感じも、また好きでした。 また、最近では「たそがれ清兵衛」でも、好演技で多くの賞を受賞していますが、この「遊園驚夢」では、モスクワ映画祭の最優秀女優賞を受賞し、世界にその名前を知らしめました。 ところで、ヨン・ファン監督が、ジェイド役の女優について、中国・香港・台湾と探したものの、この役にぴったりの女優がいなかったので、日本まで探して偶然目にした雑誌で宮沢りえに目がとまり、出演を直談判したと言う話です。 ただ若く美しいと言うだけでなく、人生経験を積んだ役者さんでないと、この役はできないと 言うことらしく、確かに彼女は、過去いろいろとあって苦労もして来ていますから、そうした雰囲気が感じられたのかもしれません。 この映画、ストーリーはそれほど面白いと言うものではないのですが、その映像の美しさが際立っていて、移ろいゆく蘇州の庭園の四季が美しく描かれ、これを見ただけで蘇州に行ってみたくなります。 またその衣装や装飾品・調度品なども、とても素晴らしいです。 何でも、香港からコンテナー44台で運んだと言う話で、それだけでも大掛かりなものだったことがわかります。 また、この映画からは、衣装としての旗袍(チャイナ・ドレス)の魅力や、当時の中国(特に上海周辺)の歴史にも、とても興味が沸いてきました。 これらについては、長くなりますので、また別の機会に譲りたいと思います。 この映画、もしよかったら、みなさんもご覧になってみてください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[映画] カテゴリの最新記事
|