あの久石譲作曲のエンディングテーマ『ポーニョ ポーニョ ポニョ さかなの子 青い海からやってきた ポーニョ ポーニョ ポニョ ふくらんだ まんまるおなかの女の子・・・♪』、今夏、宮崎駿監督で4年振りに発表された、スタジオジブリ最新作アニメ『崖の上のポニョ』が大旋風です。
作曲の久石譲曰く、監督が映画の構想を熱っぽく語っていた時に浮かんだメロディーだそうです。
ベネチア国際映画祭で金獅子賞を逃しましたが、子供達に夢と希望を与えてくれたアニメ、そんなことから今回はJR中央線三鷹駅から徒歩15分、東京『三鷹の森ジブリ美術館』のご案内です。
広島県福山市から海に向うと鞆の浦(鯛の名産地)、その入り江の崖の上が舞台です。
M電機の工場が福山市内にあり、昔々、何度か尋ねた海辺で懐かしい所です。
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| まずは『崖の上のポニョ』、原作・脚本・監督と3役の宮崎駿、主人公がポニャーとしているキャラクターからポニョの命名とかで、崖の上の一軒家に住む5才の宗介少年と、人間になりたいと願うさかなの子ポニョの物語になります。宮崎監督最後の作品?ということもあってなのか、ご自身の母親への思い入れを、ディケアサービスセンター入所の老女に投影させているそうです。
4ヶ月程前に監督をテーマにしたNHKドキュメンタリー、『宮崎駿のすべて・密着 ゛ポニョ″2年300日巨匠の真実』を見て、当アニメ制作の経緯や趣旨が理解出来なかったのが、映画を見終わり再放送を見てみたら、監督の制作意図を十分に納得したところです。
このアニメ映画で感心させられるのは、監督が幼少の頃に読んだアンデルセン童話の人魚姫をベースに、ハウルの動く城の反省から分かり易いストーリーで、仕掛け(例えば、私が子供の頃に風呂場で遊んだおもちゃのぽんぽん船など)、そしてCG全盛の時代に動きが柔らかくなると17万枚もの手書きとは驚かされ、それから声優陣の多彩さにビックリさせられます。
宗介の母親リサが山口智子、父親の船員耕一が長島一茂、ポニョの父親フジモトが所ジョージ、母親であり海の母が天海祐希、監督の母親をイメージしたというディサービスセンターひまわりの家の入所老女に奈良岡朋子(他に吉行和子・左時子)、ポニョの妹達がシンガーソングライターの矢野顕子等など、失われつつある『約束を守る』というコンセプトもあって十分楽しめる映画です。
ラストシーンでは観客の主役子供達が総立ち、主題歌ポニョの歌をひたむきに歌う姿が出現、こんな無邪気な情景に大人も引き込まれ映画力に感動です。でもエクボが可愛い大橋のぞみちゃんと歌う藤岡藤巻、下ネタ交じりに歌う悲哀の親父ティーメント2人組の採用とは・・・驚きです。
『三鷹の森ジブリ美術館』は遊園地ではありません。アニメーション美術館になります。
入場のためには全国のローソンで、日時指定で予約をしなければなりません。混雑回避です。
嬉しくなる館コンセプトは、『物語の主人公になるために入場して下さい。この空間を自分の目で見て体で感じて、心から楽しみながら、思い出は心の中に大切にしまって持ち帰って下さい。迷子になってくれる主人公を歓迎します』とあります。宮崎駿の設立のこだわりが伝わって来ます。
『アルプスのハイジ』や舞台がオランダの『フランダースの犬』、大昔にテレビで涙を貰いながら家族で楽しんだものです。そしてルパン三世の2作目が監督最初の映画、風の谷のナウシカ、となりのトトロ、もののけ姫、千と千尋の神隠し、ハウルの動く城・・・ディズニーアニメのような派手さはありませんが、子供も大人も心が洗われ・動かされて、楽しめるアニメの連発です。
アニメ音楽は風の谷のナウシカからポニョまで、9作全部を久石譲が担当するコンビです。
設立10年にも満たない美術館は、決して大きな建物ではありません。建設前に宮崎駿館主が地形を生かした上図のイメージイラストを描き、それに添うような形でシックに建てられています。
ローソンで求めたチケットは、フィルムを利用した入場券に入口窓口で交換して中に入ります。
日時指定で入場者を制限していますから、場内をゆったり気分で見学出来る配慮を感じます。
常設展示場ではアニメ製作過程が、幼児に大人気のネコバスルーム(となりのトトロ)、屋上は庭園になっていて5mにも及ぶロボット兵は館の守り神になっています。映像展示室『土星座』では15分程度のアニメが、私達が尋ねたときには『水グモもんもん(矢野顕子が声優)』の放映です。
でも、仕方が無いのでしょうがお土産品が一寸高価・・・、孫達にねだられると困りものです。
20年前のアニメ『となりのトトロ』、美術監督として初めて参加した男鹿和雄が担当した背景画で、母親が入院する遠くの病院へ向かった妹のメイを、丘に登り探している姉さつきの描写です。
トトロの舞台は大分なのに、彼の出身地、秋田の山里風景を描写したように感じます。一方、主人公のさつきとメイ姉妹、子供共通だからなのか孫姉妹に容姿や仕草がそっくりなのに驚きです。
当然のことながら館内は撮影禁止、でも人の目を一寸だけくぐってパチリをしました。
トイレは綺麗に清掃し窓には騙し絵がはめ込んでいます。トトロのステンドグラスの窓も映えています。カフェ『麦わらぼうし』入口の手洗い場は、愛嬌ある猫姿の蛇口栓で楽しませてくれます。
次回は秀吉も通った会津地方の宿場町、『大内宿』を予定しています。 |
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最終更新日
2008.10.18 07:06:26
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