映画「サヨナライツカ」を見て
この前、やっと映画化された辻仁成原作の「サヨナライツカ」を見に行った。昔、映画化されることになったけど、原作者の思い入れが強すぎて監督や製作元との意見が相違したとかで、ぽしゃってしまった。それが、今回、韓国人監督により映画化されることになったわけだ。主演は中山美穂と西島秀俊だ。中山美穂は、辻仁成が一目見て、ヒロインのイメージにぴったりだと思って指名したことがきっかけで恋仲になり結婚することになったんだと記憶している。ミポリンももうすぐ40歳になり、自分と歳も近いし親近感が湧く。良い感じに老けてきて、女の色気が増してきたと思う。西島秀俊もそこはかとない男の色気があって役に合っている。原作が非常に良いので、表現しきれているか心配だったが、感傷的になり過ぎず、情感豊かに表現できていたように思う。しみじみと感動できた。二人の、若いころの激しい恋、歳をとってからの成熟した大人の愛が丁寧に描かれている。75歳になる母は、「前半のラブシーンは見るのが恥ずかしかったけど、とっても良かったね。」と言っていた。亡き父との熱烈恋愛を思い出して若返ったらしい。だから、お年を召した方にもお薦めである。劇中音楽も良いし、エンディングの中島美嘉の「ALWAYS」もとても良い。この春(冬?)お薦めのラブストーリーだ。