カテゴリ:小説・エッセイ
両親を一度に亡くし、親戚の家に身を寄せていた稲葉は、
高校進学と同時に学校の寄宿舎へ。 ・・・入るはずだったのに、入学を前に寄宿舎が全焼。 途方に暮れた稲葉を迎え入れてくれたのは、 人と妖怪とが同居する謎の“妖怪アパート”で・・・!! 図書館で借りてハマった「ファンム・アレース」を買うはずが、 見つからず手に取った同じ作者の別の本。 1巻読んだらすっかりしっかりハマってしまい、 5巻まで一度に購入&一気読みしてしまいました。 日常のすぐ隣にある非日常に足を踏み入れることになった、 高校生・稲葉クンのシリーズ、第1巻です。 一人暮らししたくても、高校生くらいじゃ 住むとこなんて簡単には見つかりませんよね? けど、親戚宅には住んでいられない・いたくない稲葉クン。 そんな彼の前に現れた一軒の不動産屋。 稲葉の身の上を知り同情した店主が、 賄い・光熱費付き2万5千円という格安で 紹介してくれたのが、寿荘・通称“妖怪アパート”。 そこには稲葉もファンの作家・一色も暮らしていました。 一色サン、子供のラクガキのような顔ってどんなよ? 私、最初「へのへのもへじ」みたいなのを想像してましたよ。 イメージとしては「家庭教師ヒットマンリボーン」の 川平のおじさんみたいなの。顔は全然違うけど。 あとから別の巻のペーパー見てズッコケました(^^; 寄宿舎ができるまでの半年間、そこで暮らすことにした稲葉。 ところが、出てくる出てくる!へんてこな住人達。 人もいればオバケもいる。 そしてどっちかわかんないようなアヤシイのも。 いやぁ~、なんて個性豊かなんだ(笑) 食べるの大好き人間としては、やっぱり賄い・るり子さんの 超絶美味料理の数々が羨ましいね。 んで、それを大量にたいらげてもへっちゃらな 女子高生・秋音ちゃんも羨ましい!私なら絶対太る★ 一色サンの言葉もなんか落ち着くし、 画家・深瀬もかっこよくて好きだなぁ~。 幽霊の男の子・クリは、第一印象女の子かと思っちゃった。 この子のエピソードはすごく哀しい。 そして、母として自分の在り方も考えさせられる。 他にもアヤシイ人達・モノ達満載で書き切れないけど、 何より素晴らしいのは、主人公・稲葉クン。 この子が、しっかりしているように見えて 実は大人から見るとちょっと危なっかしく、 それでいてやっぱりしっかりと地に足着けてるから、 ずーっと見守りたくなるほど面白い。 きっと親友・長谷クンやアパートの住人達もそうなんだろな。 今まで知らなかった世界に接するうち、 少しずつ変わっていく稲葉。 日常と非日常の間で彼がどんな高校生活を送るのか、 続きをどんどん読みたくて困ってしまいます(笑) 妖怪アパートの幽雅(ゆうが)な日常 著者:香月日輪 講談社 講談社文庫 1巻は2008年10月発行
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