ビッグ・フィッシュ
-2003年作品-[原題] BIG FISH[監督] ティム・バートン[出演] (若い頃のエドワードお父さん)ユアン・マクレガー (現在のエドワードお父さん)アルバート・フィニー (ウィル)ビリー・クラダップ、(サンドラ)ジェシカ・ラング▲似顔絵は現在のエドワードお父さん役のアルバート・フィニーとサンドラお母さん役のジェシカ・ラング----------楽しさと感動の詰まった、実にエエ映画であります。この映画では死期の近づいたエドワードお父さんの(シリアス)話と、若い頃のエドワードお父さんの(ホラ)話が交互に語られるんだけど、そのバランスが実にイイ感じでした。【銀の銃】若い頃のエドワードお父さん(ユアン・マクレガー)の話には、多くの人物が登場するんだけど、ホラ話だけに出てくる人がみんな個性的。その中で、サーカスの団長(ダニー・デヴィート)のエピソードは結構好きでした。サーカスに団員になったお父さん、ある晩、サーカスの団長に会いに、団長が乗ったトレーラーに歩いていくと、トレーラーが揺れている。(おいおい、Hでもしてるのかい?)中から狼が飛び出してくる!(ゲ!団長やられちゃった?)すると側にいたピエロが、どういうわけか涙を流しながら、銀の銃を取り出し発砲!!。狼はお父さんを狙おうとするんだけど、お父さんが近くにあった枝を遠くへ投げると、狼はそれを拾いに行っちゃう...。シーンは次の日の朝、湖のそばで裸の団長が鳥をくわえて立っている。ここで初めて自分は団長が狼男だときづき、爆笑。最初、トレーラーが揺れてる時は、おいおいHでもしてるのかい?と思っていたら、狼が飛び出しきて、団長やられちゃった?アレ、アレ、とわけがわからない内にオチ。ど~りで、ピエロが狼男の弱点の銀の銃を持ってたわけです。なっとく、なっとく。【水の入ったお風呂】現代。死期が少しづつ近づいてきたエドワードお父さん(アルバート・フィニー)、水を求めて服のままお風呂に入る。それを見つけたサンドラお母さん(ジェシカ・ラング)、ゆっくりと自分も入り、やさしくお父さんを抱きしめる。ここで自分の涙腺が壊れました!!涙がドバー!。特にすごいシーンというわけではないけれど、自分の涙腺をひどく刺激してしまいました。サンドラお母さんが、病気なんだからそんなことしないで、と怒るんでもなく、一緒に入り抱きしめるというのがイイ。これが長年一緒に過ごしてきた夫婦、というもんなんでしょうな~。後になって、お父さんのホラ話、すべてがウソではないという事が分かってくる。もしかしたら戦争に行った話、とても話せるようなものではない厳しいものだったのかもしれない。お母さんとの結婚も、とってもとっても大変だったかもしれない。もしかしたらそれを知っていたから、つらいことも楽しく話せるお父さんだから、お母さんはお父さんをやさしく見守っていたんじゃないかな~。【多くの友達】息子ウィル(ビリー・クラダップ)がお父さんに語って聞かせる初めてのホラ話。それは今まで空想の話を嫌っていた息子が創作した、楽しいお父さんの最後の姿。話を聞き終わると、安らかに眠るお父さん。そしてその後の葬式のシーンで、お父さんの話に出てきた多くの人々が、本当に葬儀に集まってくる。このラストも実にイイんです。もちろん、お父さんの最後は息子が語った話とは違っていた。けれども、多くの人たちが集まるという点では、本当になった。自分はもうその事だけで、またまた涙がドバー!!となってしまいました。*****見終わった後、泣いちゃったなぁ~と思いながらも、やさしい気分になる映画でした。途中、チョットだれるような所もあり、超傑作というわけでもないけど、好きな映画となりました。(まさかティム・バートンに泣かされるとは思っていませんでした。)