カテゴリ:本・読書
『小説家(ライター)になろう講座』というものに参加してきた。
この講座に作家の村山由佳さんがいらっしゃるというので、お会いしてみたいと思っていたのですが、本当は今日は永六輔さんの講演会に行く予定になっていて、同じ時間帯だから無理だと諦めていた。 ところが、永さんが骨折入院。講演延期。 そんな時、本屋で村上さんのサイン会のポスターを見かける。本を買うべきか迷う。 一ヶ月前に初めて村山さんの直木賞作品『星々の舟』を読み、上手い作家だなぁと感想をブログにも書いた。 『ダブル・ファンタジー』も読んでみたいと思っていたし。 講座に参加(受講料1000円)はしたいけれど、新刊『放蕩記』(1680円)を買う余裕がない。 なぜなら、その本よりも別に買いたい本が何冊もあるからそちらを優先したいから。 この講座は以前からずっと気になっていたが、小説を書く気もない、最近小説もあまり読んでない私に参加資格はないだろうと思っていた。 問い合わせてみると、本好きな人やブログを書いている人など誰でも受講できるとのことだった。 なぁ~んだ、そうだったのか。もっと早くに受講しておけばよかった。 とりあえずどんな講座なのか行ってみようと出かけてきた。 『小説家になろう講座』の内容は、毎回著名な作家を講師として招き、受講生の提出した短編作品(毎回3本)をテキストにして、感想や講評をするというものだった。 文芸評論家の池上冬樹さんの司会で講座は進んで行くのだが、驚いたことにゲストとしてちゃんと有名どころの編集者の方々がいらしていたことだ。 集英社、小説すばる編集部、幻冬舎の方々も受講者の短編をちゃんと読んでいて批評をしてくれるのだ。集英社の方は『放蕩記』の担当者だった。 この講座からちゃんと作家デビューした方々が何人もいるのは知っていたが、編集者の方まで参加してるとは思っていなかった。ちゃんと新人発掘に来ていたのだ。 勿論、村山由佳さんもこんな風に書いた方がいいですよと教えてくれる。 講評は1時間ほどで終わり、あとの一時間は村山由佳さんのお話をインタビュー形式で聴く。 で、発売されたばかりの半自伝小説『放蕩記』について、池上さんの評論を聴いたり、村山さんから真実を聴いたりしてるうちに、読みたい!と思ってしまったわけで。 半自伝となっているが、登場人物の設定がちょっと違うけれど、ほぼ事実に近いらしい。 村山さんの口から出た言葉を拾ってみると・・・・ 「母が支配者でした」 「強烈な母でした」 「凄く厳しい母でした」 「母への復讐の書です」 「母が法律という家だった」 「私たち兄弟に帰る家はなかった」 「母が認知症になり私の本が読めなくなったので今なら書けると思った」 「母が神だった。しかも旧約聖書の神で慈悲がない、ひたすら人をためす、罰する」 「母が文章の書き方の手ほどきをしてくれたし、書く喜びを教えてくれたのも母でした」 仙台に住むお兄さんに読ませたところ、「家族の歴史の整理がついた」「本には母がいる」と言ったという。 やっぱり自伝なんだ。 絶対君子だった母を愛せなかったという村山さんの気持ちを知りたいと思った。 講座会場では、個人的なサイン・写真撮影はお断りとプリントに書いてあったので、サインはもらえないんだなぁと諦めていたら、「後ろに本を用意してありますので、是非購入して下さい。サインもいたします」と言われた。 購入予定がなかったはずなのに・・・・・いの一番にゲットしてサインと握手をしてもらっちゃった。 後ろに可愛いボンボン付きの黒いロングブーツを履いていて、おしゃれでチャーミングな方でした。 「読めば自分を語りたくなる本です」と編集者の方がおっしゃっていた。 読むのが楽しみだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.11.27 23:57:13
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