カテゴリ:♪本の覚え書き♪
生まれたときから角を持ち、いずれは生贄として霧の城へと赴かなければならないICO(イコ)。そんな自分の運命を受け入れ、素直にたくましく村長に育てられてゆくICO。そんな13歳となったある日、角が水牛のように伸び生贄として旅立つ日を迎えるのでした。 知りませんでした。あとがきを読むまでは…。 コンピュータゲームを原作に書かれていたとは。 宮部みゆきさんがゲーム大好き人間であることは知っていたので、そういうロールプレイングゲームの世界を自分で作り上げて本にしたのだろうくらいに考えながら読んでいたんですよね。 前作『ブレイブ・ストーリー』は現世から幻世へ入り込むという内容のファンタジーだったので、それに続くこの作品ということで宮部さんがファンタジーの世界にはまってしまったのかと心配しながら読んでました。 そのようなことから結果的には主人公が勝利するのだろうなぁと感じながら読んでいたので、ちょっと期待感が薄れてさみしい感じがしていたのと、内容が重い展開ばかりで強弱や明暗、幸不幸、悲しい楽しいを絶妙に交えて作られるいつもの宮部さん的本ではないのが心残りでしたね。 しかし主人公達に降りかかる難題にドキドキハラハラとさせられて、一気に読ませられてしまう辺りはさすがなんです。 いろいろな方のご意見を見たら、ICOのゲームが好きでこの本を読まれた方は納得のいかない方が多そうでした。 このゲームはロールプレイングではなく、アクションアドベンチャーゲームらしいんですよね。だからそれぞれ自分なりの世界があるわけで、宮部さんの世界に納得のゆかない方がいらっしゃるようです。 私は幸か不幸かゲームについてはまったく知らなかったので、素直に宮部さんの世界に入って楽しむことができたというわけでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
August 13, 2005 09:27:58 PM
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