テーマ:婦人科の病気(1150)
カテゴリ:らいら・患者
いやな事から逃避したい感情は 誰もがもっている。 頭から離れず、ずっと気がかりなことがあれば 人に尋ねたくなるのも人間の心理だろう。。
午前中、携帯にメールが入っていたようだが 気づいたのは夕方だった。。。 いつも、病院内のことを いろいろ報告してくれる世話好きな彼女からだった。 メールを返すと すぐに折り返し 電話が入った。 電話の内容は 今入院してる患者さんのこととか、自分のこと。。。 彼女が話す内容をひと通り聴き 最後に、私から ○○さんは 今どこの部屋なんですか? と尋ねてみた。。。 ここのところ、気になって仕方なかったから・・・
11月のあたまに お部屋を訪ねて以来 ご挨拶を遠慮することにした。。。 60代後半ぐらいだろうか、 自分のことを あまり多くは語らない女性だった。 しっかりされた方で、髪が抜ける様や 苦しんでる様など 他人に見られるのを人一倍拒まれたご様子。 今年1月末に入院され、5月に手術をされた。 もの静かで、上品な口調が印象的だ。
お正月頃から急にお腹に水がたまり、 食事が摂り難いとお話されていた。 いつ頃だっただろう。。。 「私は末期だから・・・」などと私に告げ 自分の趣味を楽しそうにお話してくださった。 それがこれ・・・
和紙をちぎって描く ちぎり絵です。。 教室で生徒さんもいらっしゃるとか! 「私にもぜひ教えてください!!」 とお願いしたのが もう一年近く前になる
「また できるかな。。。」と嬉しそうに はにかみながら応える姿は少女のように思えた。 「できますよ!お願いします。通いますから!!」 と私はしつこく頼む。。
お腹の水を抜きながら 数ヵ月後彼女は手術をした。 術後、彼女は見違えるほど元気になり 会話も弾み、顔色もよく とても楽しそうに話された。
それが今年9月頃だっただろうか、 どことなく不安げな彼女の様子が気になった。
その頃からだっただろうか、 彼女の体調の悪さが耳に入るようになったのは・・・ その頃から、彼女を訪ねるのを遠慮するようになってしまった。
そして 個室に移られたと、患者様から聞いた。 ずっと、気になり訪ねたいと思う反面 迷惑だったら・・・と思う気持ちがあり そのままになっていたのだが やっぱり気になり 今日、遠まわしに訊ねてみた。
彼女から返ってきた言葉は・・・
「11日の朝1時ぐらいに亡くなられたよ」と。。。 ショックで言葉を失った・・・ 知りたくなかった。。。 訊くんじゃなかった・・・
あの時、思い切って部屋を訪ねておけばよかった。。。 後悔と懺悔が頭の中でグルグルまわりはじめる
しかし 事実を知った以上 彼女に戴いた3枚の絵はがき。。。 形見として 大切に飾らせていただこう・・・
いろんな意味でお世話になりました。
謹んでお悔やみ申し上げます
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[らいら・患者] カテゴリの最新記事
|
|