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鱧(ハモ) 天然活… 料理長52歳さん

2013年03月25日
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カテゴリ:健康
 以前、大好きなスティーブ・マックイーンの映画を見ていると、村に招かれた主人公のガンマンが食事会に招待され、そこで初めてロブスターを見るシーンが出てきました。初めて見る大きなロブスターに主人公は「大きな南京虫かと思った」とコメントするのですが、現代の私たちから見るとロブスターの姿はよく知っていても、南京虫は見た事がない事からちょうど逆の立場になるのだと興味深く感じられた事が思い出されます。

 南京虫は正式にはトコジラミと呼ばれ、すでに過去の衛生状態が思わしくなかった頃の存在としか思えないのですが、密かに世界的に蔓延してきているとされ、アメリカなどの先進国でも公衆衛生上の大きな問題となってきているとされます。

 今頃になって発生し、蔓延している事については人が手助けした結果ともいわれ、殺虫剤が効かないものも見られるようになってきている事から、事態の深刻さと対処の難しさが感じられてきます。

 各地の都市からトコジラミを集め、遺伝子を解析して現在主流となっているピレスロイド系の殺虫剤に対する耐性を確認したところ、すでにピレスロイド系の殺虫剤に対して高い耐性を獲得している事が確認されています。

 ピレスロイド系の殺虫剤は人やペット、家畜に対して比較的安全とされ、殺虫効果が優れているとされるだけでなく、価格も安価な事からトコジラミをはじめとした多くの害虫の駆除に使われる中心的殺虫剤となっています。そうしたピレスロイド系殺虫剤の多用がトコジラミの耐性獲得に繋がったと考える事ができ、トコジラミの蔓延を招いたという事もできます。

 トコジラミが獲得した耐性は二系統に分かれ、一つはピレスロイド系殺虫剤から身を守る堅牢な鎧を得た事で、殺虫剤が体内に染み込まないようにする事で殺虫効果を無効にしています。もう一つは体内に侵入したピレスロイドが殺虫効果を発揮する前に、毒性を中和してしまうというもので、興味深いのは遠く隔てられた地域のトコジラミが同じ耐性を獲得していた例も確認されている事です。

 本来であれば到底トコジラミの移動が不可能な距離にある地域での同じ耐性獲得に繋がる遺伝子の発現は、人の移動、特にトコジラミの移動に唾がる家具などの移動によって耐性を獲得したトコジラミを拡散させ、駆除できないトコジラミの蔓延を手助けした結果になった事を物語っています。

 今後は耐性を更に詳しく研究する事で、獲得した耐性を無効化する駆除方法の開発が行われると同時に、耐性が発言した時期を特定し、トコジラミの進化の速度についても解明される事が期待されています。

 トコジラミに限った事ではありませんが、薬剤に対する耐性の発現には腸内細菌が関わっているとする意見もあり、細菌の進化となると圧倒的な速度であるとされる事から、トコジラミとの闘いも困難を極めるのかと少々悲観的な未来を想像してしまいます。





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最終更新日  2013年03月25日 07時46分58秒
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