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カテゴリ:健康
ビタミン剤を摂取しなければならない場合、何を選びますかと聞かれるとビタミンCを選択します。ビタミンCは水に溶けやすく壊れやすいため、食材の鮮度や調理方法によっては失われやすく、日常的に不足しがちなビタミンであると考えられるためで、摂り過ぎても問題がないとされる事も安心感に繋がっています。
比較的不安定で光や熱によっても分解してしまうビタミンCは、ストレスを感じた際、ストレスに対抗するために分泌される抗ストレス物質である副腎皮質ホルモンの生成に多く使われる事から、高ストレス社会といわれる現代には不足する事が避けられないビタミンのようにも思え、サプリメントによって補う必要性も感じられます。 ビタミンCは小腸での吸収に限界があり、組織や臓器における飽和度にも限度がある事や、水溶性で利用されない分はすぐに排出されてしまう事から過剰症はないと考えられています。ごく稀に空腹時に大量のビタミンCを一度に摂ると、ビタミンC自体が酸として働いてしまい、腸の蠕動運動を促してお腹が緩くなるという可能性はあるとされますが、空腹時に純度が高いビタミンCを大量に摂るという限定的な条件下での事となっています。 不足しがちなものである事や過剰症がないとされる事、ストレスにさらされると多量に消費される事、抗酸化物質としても作用する事を考えると、日常的に多量に摂取しておく事が大切なように思えるのですが、単純な考えの下にビタミンCの大量摂取を行う事のリスクに関する報告が行われていました。 スウェーデンのカロリンスカ研究所において腎臓結石の既往歴のない男性約2400人を対象に11年に渡って追跡調査を行ったところ、サプリメントによってビタミンCを1日に1000mg以上摂取していた人は、全く摂取していなかった人に比べ、腎臓結石になるリスクが2倍ほど高い事が判ったとされています。 ビタミンCの大量摂取が結石を生じさせるメカニズムについては今後の研究を待つ事となりますが、ビタミンCの1日当たりの摂取目安は100mgという事を考えると、1000mgは甚だしく摂り過ぎと思えてきます。しかし、サプリメントの中には高含有を特徴としていて、無意識のうちに大量摂取になってしまっている事も考えられます。栄養素の摂り方については、充分な注意が必要という事を教えてくれる研究結果ともいえると思えてきます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年04月12日 07時53分49秒
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