テーマ:火山活動の状況(59)
カテゴリ:環境・自然災害
科学は分かっていることしか分からない。 科学は頼りになるが、いまだ万能ではない。 2021年10月中旬以降沖縄の近海で大規模な軽石の漂流、漂着が確認された。 今のところ新型コロナウイルス関連の事項と同様に、予測・予報が困難な事象だ。 沖縄近海の軽石: いつまで? そして、どこへ? 2021-12-23 沖縄科学技術大学院大学
沖縄科学技術大学院大学(OIST)の研究チームは、10月中旬以降沖縄の近海で確認されている火山性軽石のモニタリングを行っています。軽石は、港に打ち寄せることで、港の船のエンジンが詰まり、漁業や輸送、観光業にも影響が出ています。この軽石は2021年8月13日に小笠原諸島にある海底火山の噴火に由来します。研究チームは、今回の研究は、軽石が沖縄近海に留まる期間を知る手がかりとなる可能性があり、海洋における軽石いかだの大まかな動きを解明することができるとしています。 海洋生態物理学ユニットを率いる御手洗哲司准教授は、2012年から2017年にかけて沖縄近海にGPS付きの漂流ブイを放った実験を行いましたが、その実験に軽石の動きを照らし合わせました。ブイは、主に海洋渦と呼ばれる小さな渦の中を移動しましたが、台風が通過しても強い影響を受けることはありませんでした。 … (略) … 小笠原諸島の福徳岡ノ場で噴火が起こった際、大量の軽石が周囲の海に噴出した。漂流シミュレーションによれば、軽石は、モンスーンによって北西に移動した後、貿易風と黒潮反流の影響が合わさって南西に運ばれ、沖縄に漂着した。黒潮の大きな流れにのって東京付近に運ばれた軽石はごくわずかだった。御手洗准教授は、冬の間軽石はほとんど沖縄に留まり、砕けていくであろうと予測している。 ― 引用終り ― 2022年1月15日13時ごろ、トンガ諸島沖で大規模な海底火山の噴火が発生。 1月16日0時15分、日本近海の潮位の広範な変化に気付いた気象庁が、慌てて津波警報・注意報を発表。 2022年1月16日 NHK 「今回の潮位変化は津波かどうか分からない」 「メカニズムも不明」 気象庁の記者会見での説明です。 一時、「被害の心配は無い」としていたものの、津波警報や注意報を広い範囲に発表しました。気象庁が過去に経験したことのない、海外での大規模な噴火による潮位の変化。どのように判断し、対応したのでしょうか。 … (略) … “前代未聞”の事態 気象庁では… しかし、その後、事態は一変します。シミュレーションで予想した到達時刻より早く、高い津波が各地で観測されはじめたのです。 小笠原諸島の父島では想定より2時間半余り早い午後7時58分に第一波が到達しました。 一方、気象庁内部ではあるデータに関心が集まっていました。日本で潮位の変化が観測され始めた午後8時ごろ、全国各地で大きな“気圧の変化”が起きていたのです。 さらに、地震による一般的な津波では日本に到達するまでの海外の観測地点で、順番に潮位の変化が観測されるはずですが、その変化はほとんど見られませんでした。 … (略) … 各地の潮位は上昇し、鹿児島県の奄美大島の小湊では、午後11時55分に津波警報の基準を超える1メートル20センチを観測。 「防災上の警戒を呼びかけなければいけないレベルまで来ている。津波警報で伝えるしかない」(気象庁幹部) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年02月01日 06時00分09秒
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