英語コミュニケーションとは?英語コミュニケーションで一番大切なこと・世界には、実に多くの言語が存在します。 日本では日本語、仏国ではフランス語、ドイツではドイツ語、 アフリカの各国では、各々の現地の言葉が話されます。 又、国によっては、一つの国で数ヶ国の言葉が 話される場合もあります。ベルギーやルクセンブルグ他、 ヨーロッパの国々では、英語と独語、 フランス語とスペイン語等、一人の人が数ヶ国語を話せることは、 普通になっております。 ・さて、英語ですが、上記のように何ヶ国語も話せる人がいる一方で、 日本人は、英語すら習得できる人が少ないです。これは何故でしょうか? ・言葉は対人コミュニケーションの手段です。 私たちは、言葉を出して、意見や考え、気持ちを相手の方へ伝えます。 「言葉は対人コミュニケーションの手段である」と、よく理解しておきましょう。 私たち日本人が英語を使って、人とコミュニケーションをとる場合、 一番大切な事は何でしょうか? それは、『単語の羅列でも良いから言葉を口から出す』という姿勢です。 ・日本人にとってのコミュニケーションと、その他の国々の人たちにとっての コミュニケーションというのは、その考え方が異なります。 日本は歴史的、文化的に、約300年にわたる鎖国などを 経てきましたので、独特の文化が発達し、 Unspoken communication(言葉を用いないコミュニケーション:腹芸)が 発達しました。これは「いちいち言わなくても相手に判る」という 以心伝心です。 ・一方、その他の国々の人にとって、コミュニケーションとは 「言葉を口から出して、意見を示す」事です。 これは多くの国家は、日本と異なり、陸続きであることが 背景にあります。陸続きのため、様々な民族が往来しており、一つの国に多くの 民族が集まりました。色々な民族の集まりの中で生き抜いていくには、 とにかく、自分の意見はハッキリと主張しなければなりません。 自己主張をハッキリとしなければ、食べ物も与えてもらえず、 生活も出来なくなります。 ★ 例えば、「あの袋に入ったパンが欲しい」と言う場合は、 英語では、I want to eat that bread in the bag. と言います。 日本語は「あの袋に入った」→→これを言うことで聞く相手に悟らせる 英語では、that bread in the bag →パンと言うことを先に言って ますね。 外国人は、欧米人でも、或いは、アジアの中国、韓国の人たちでも 日本と比べると、ハッキリとモノを言います。それは、 上に述べた背景がある為です。 以上のことを踏まえて、私たち日本人が英語を話す時は、 以下の事を念頭に置きましょう。 ①文法は、気にしない。発音も特に気にしない。 ②単語だけでも良いから、大きな声で言う。 ③決して、沈黙しない。 この3点が一番大事です。 英語を使う時、文法が正しいか否かはまったく関係がありません。 気にする必要ありません。特に、英語を習い始めの方は、そうして下さい。 実際、英語通訳者でも、毎回、何らかのミスを犯してます。 また、母国語である日本語を話す、書く場合でも、間違いは、よく犯してます。 コミュニケーションでは、意見、気持ちなどを相手に伝える事が、 何より、大切です。 間違いは、決して気にしてはなりません。間違いを気にすると、気持ちが委縮して 話せなくなります。これが、一番いけない事です。 ・コミュニケーションですが、単語の羅列だけでも、相手の言いたい事はわかるも のです。下の文を見て下さい。単語の羅列です。 「巨人、3-0、阪神、松井、サヨナラ」 この単語だけを聞いても、意味が判ると思いませんか? ですから、「うちには、犬が3匹いるよ」と英語で言う場合、 "dog, three, my house " だけでも、大体は判ります。 要するに、「文法的に正しい、人から笑われない文を作ろう」とすると、 日本人は考え込んで言葉が出なくなるので、 言い方が判らなければ、単語の羅列で良いのです。 とにかく、黙り込んではいけません。 ”言葉を口から出す”という事を、心掛けましょう。 以上の事は、英語通訳者としての私の率直な見解です。 ついでに、面白い事なのですが、日本の英語教育に関して触れます。 日本の英語教育界では、社会的な地位が上がるほど、 それに比例して、英語が出来なくなります。 大学の英文学者の教授、中学、高校の英語の教師、塾の英語の先生で 英語の達者な方は、ほんの一握りです。 学校や塾の先生は、自分の実力(英語力)を表に出すと、実力がばれる、 そんなに上手くないと生徒から見られる事を恐れて、 なかなか英語を話そうとしません。 ですから、段々と英語が出来なくなります。 勿論、一部には、通訳者並に英語の達者な先生もおられますが、 出来ない方が大半です。 英語は、外国語ですので、習得となると実際は、難しいものです。 ですから、『間違えて元々』という気持ちで、気軽に練習する事が、大切です。 日本人の学習者には、他の英語学習者が何かの間違いをすると、揚げ足を取る人が おられますが、気にしない事です。揚げ足を取るなどは、悪い習慣です。 気にせず、上に述べましたコミュニケーション重視の姿勢が何より大切です。 この項おわり 作成:末次賢治 |