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カテゴリ:プロの仕事道
ある本に、面白いことが書いてありました。
世論調査で、ウソをつく方法です。 「黒人には白人と同じだけの就職のチャンスがあると思うか」 ということが、昔、アメリカで調査されたそうです。 この調査結果の時間的な推移を見ていると、 黒人の就職チャンスは、確実に増えている。 ところが、これが【ウソ】かもしれないのです。 からくりは、こうして見破られました。 先ほどの質問に答えた人に対して、同時に別の調査を行います。 別の調査とは、 【黒人に対してひどく偏見を抱いているか?】 そして、2つの調査結果をあわせて見てみると、 こんなことがわかったそうです。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 黒人をものすごく毛嫌いしている白人ほど、 黒人の就職の機会は、白人と同じようにあるという 傾向が強かった。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ この傾向、妙に納得できませんか? 相手を嫌っている人のほうが、相手のことを知らない。 なぜなら興味がないから。考えてあげることもイヤだから。 ですから、結果として、 「黒人の就職の機会が増えている」という世論調査の裏には、 「黒人を毛嫌いしている人が増えている」という背景がある かもしれない、ということです。 こ、コワい… 結局は、最初の調査からわかることは何も無い、ということです。 ちょっと考えてしまいました。 じゃあ、この白人と黒人を、 日本人と、日本に出稼ぎに来ている外国人なら… 中国人と、中国に働きに来ている日本人なら… 上海人と、中国の地方出身者もあるな… などなど。 人の思い込みは、根深い。 データというのは、使い方次第なんですねぇ。 コワいです。 ちなみに、この内容が書いてあった本は、コレです。 「統計でウソをつく法」ダレル・ハフ著 講談社ブルーバックス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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