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カテゴリ:エアコン
これぞ本物の暴走老人
これは、Kさんに聞いたお話です。 BくんからSOSがあり手伝いに行った時のこと。 BくんはV家電量販店の下請けでして、この仕事が大好きな人です。 まあすべての面で現代下請け業者の代表です。 腕は下請けとしては、ごく普通で三流どころです。 なぜなら、われわれなら応援を頼むなんてことは二人いれば無いからです。 さあお話がスタートします。 一般的には前の晩に、お客さまに電話をかけて明日のお伺いする時間の打ち合わせをします。 朝9時スタートでした。 9時5分前にお客様宅に、無事到着!! ピンポンを押しました。 ここで暴走老人の登場です。 「早すぎる、まだ5分も有るやないか。9時ジャストになるまでそこでストップじゃ」 こういうことは日常茶飯事でして、キットB君(39歳)も経験があるはずです。 三流どころと言ったのは、腕は二流で、学習能力や機転が効かない事も含み総合的に三流なのです。 おうちに入ると老人のあいさつが始まります。 汚い手で何でも触るな、どこへでも黙っていくな、とにかくわしは何でも知っているのだから、手抜きは許さんぞ。 まるで右、左とジャブがさく裂します。 これもよくあることで、一流どころのKさんには矛先は向きませんし、マイペースで仕事をしてます。 仕事はエアコン取り付けで、非常に長い専用配線工事つきです。 ここいらでわき役登場人物の紹介です。 バイトのボク(そんなに若くもなく29歳フリーターという感じ)、もう一人はKさんが連れて行った中方(口は親方なのですが仕事の総合評価が二流なので私が名付けました) この中方も、なかなか面白いキャラクターです。 (わしゃー、何でもできるし、あらゆる免許は持っておるという人物なのです) 年齢もOさんより少し上ですが、口ほどにもないやつです。 普通エアコン専用配線は10m位が一番多いのですが、ここのお宅は25mもあったので、Oさんは中方を呼んだのでした。 総勢4人、エアコン部隊二人と配線部隊二人です。 さて道具や材料、エアコンを運び込み、今度こそよーいドン。 暴走老人ことお客様、つまり監督は両部隊には一度には目が届かないので、最初はエアコン部隊へ。 矛先はどうしても弱いところへ行きがちです。 本隊のご両人も十分に経験はあるのですが、総合性能が三流ですから、すべてがどんくさい訳です。 普通はエアコン取り付ける場所に毛布のようなもので養生します。 あまりに汚いどこから拾ってきたか分からない、昔は毛布だったであろう物体に、さっそくクレームがつきます。 (そんな汚いものを敷くな、待っとれ今わしがござをもってきてやる) まだ始まったばかりなのに、もうボクは泣き出してしまいました。 一挙手,一頭足にクレームの嵐です。 また、どんくさいので、いない方がましなくらいですから、暴走老人こと監督にかかったら一たまりも有りません。 さあ今度は配線部隊に監督が行きました。 監督いわく、見ていないと何をするか分からないからです。 エアコン工事というのは隣の部屋の戸を開けたりあっちの部屋を開けたりは普通ですが、監督はいちいち許可を求めます。 二回目の泣きが入りました。 ぼくは仕事もしないで朝から午後の三時まで、涙が乾く暇は事はありませんでしたとさ。 何も大げさに描いたのではなく、Oさんに聞いたままを忠実に口述筆記しているだけです。 私は超一流の下請けでしたので、このくらいの仕事は、二人で一時間も有れば終えてしまってました。 また、手ごわい監督をずっと私に引き付け、パートナーの仕事を十分にやりやすくしていますので超一流なのです。 まさに、手八丁口八丁ですから、えっへん。 さてBくんは、矛先をボクに向けさせては居ますが、腕も悪く倍以上時間がかかっているので、監督から20分に一度は叱責が飛びます。 配線部隊は押し入れから屋根裏に入りましたが、そこにも監督は頭を差し込みます。 一番フットワークのいいのは絶対に監督です。 こちらでは矛先は中方に行きます。 さて中方は監督を引き付ける事は出来るのですが、私のように口八丁手八丁というわけではなく、口16丁、手ゼロ丁ですから仕事は進みませんが、おかげでKさんは何とか仕事ができます。 もし監督の攻撃が来てもスルリと交わす技術は持ち合わせてます。 ついでに私ならいつの間にか、監督と仲良しになってます。 まあそんなこんなでだいたい、三台エアコンが取り付け可能の時間で完成する事が出来ました。 めでたしめでたし。 こういうことでは上手い工事はできないのですが、お客様も三流ですから、バランスが有ってます。 大体これが普通です。 そういうお家に私があとで行った時に、手抜き工事を見つけた場合は、この工事はどこでされたのですかと聞きます。 もし私にそう聞かれたら、手抜き工事みっけという意味ですので、どうぞよろしくお願いします。 最初にジャブが監督から有りましたが、一流クラスの工事人でなければ対応が不可能です。 まず自分が三流であるという自覚が有りませんから。 もし有ったとしたら二流に格上げです。 この世の中はバランスで成り立ってますので、量販店、お客様、取り付け業者の三つがしっかりとバランスが取れてます。 つまり、どれ一つとってもまともではないということです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年07月06日 05時29分24秒
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