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カテゴリ:今日は何の日
「けんた、何のんびりしているんだ」 春だよ~、気持ちいいもの。 「のんびりしてる場合じゃないぞ。今日は、三・一五事件(さん・いちごじけん)のあった日だ。歴史の勉強するぞ!!」 いやー、僕はいいよ。お父さんひとりでやって。・・・さんいちご事件?サンキストで、いちご売ってたっけ? 何してる posted by(C)Kenta 「・・・三・一五事件(さん・いちごじけん)は、社会主義的な政党の活動に危機感を抱いた政府(田中義一内閣)が、1928年3月15日に治安維持法違反容疑で全国で一斉検挙を行ったんだ。日本共産党(非合法)、労働農民党などの関係者約1600人が検挙された。昭和初期の社会主義者、共産主義者への弾圧事件だな」 ふーん、どうしてそんなことしたんだろうね。言論は自由じゃないの? 「そうだよな。でも、当時は、戦争やりたがってた頃だから、国のやることを批判されたりするのが嫌だったんだろうな」 治安維持法って、すごくいい法律みたいに聞こえるけどなあ。 呼んだ posted by(C)Kenta 「ところがどっこい、1925年に治安維持法が交付されて、1928年に改定1941年には全面改悪してる。 「国体変革」を取り締まる法律だったんだけど、果ては民主主義者や自由主義者、宗教者の取締りにも用いられ、必ずしも「国体変革」とは結びつかない反政府的言論への弾圧の根拠としても機能させたんだ。 滝川事件・天皇機関説事件は、弾圧対象が共産主義者のみならず自由主義者の合法的言論活動へと拡大したものと言われているな」 それは、ひどすぎるワン。 「だろう?今『蟹工船』がブームだよな。これを書いた作家、小林多喜二は三・一五事件を題材に『一九二八年三月十五日』を発表したけど、特別高等警察による拷問の描写が特高の憤激を買って、1933年2月20日に特高警察により逮捕され、その日のうちに虐殺されているんだ」 お父さん、僕を騙したりしていない?そんなことが本当にあっただなんて信じがたいよ。 「残念ながら、歴史の事実だな。闇から闇に葬られた人は数知れないだろう。1925年には、治安維持法と一緒に、普通選挙法が公布(男子普通選挙)されたんだけど、第一回の選挙は1928年だ。 このとき、労働農民党から立候補した山本宣治(やません)が当選して、治安維持法改悪反対を訴えている。 『山宣独り孤塁を守る! だが僕は淋しくない、背後には多くの大衆が支持しているから』という言葉はあまりにも有名だな。山本宣治も、1929年3月5日に右翼に暗殺されたんだ」 これじゃあ、何も言えなくなっちゃうじゃない。僕の住める世の中でないワン。 「けんたは、無理だな。口が滑りすぎるからなあ」 悪かったワン。 「この治安維持法ってのは、広い意味での体制批判者を取り締まる法へと拡大解釈されていったから、隣近所何も言えなくなっていたんだ。どこに、特高警察や憲兵隊の目が光ってるかもしれなくなってな。太平洋戦争の前はすっかりと体制への批判者がいなくなって、政府はやりたい放題だったんだぞ」 なんか、最近聞いたような話のような気がするワン。法律の拡大解釈、憲法の拡大解釈・・・海外派遣、あれ? 「1931年9月18日に関東軍の謀略による柳条湖事件を契機に満州事変が起きたろう。1939年には第二次世界大戦の始まり、1941年12月8日には日本が、英米に宣戦布告し太平洋戦争に突入して行ったんだ 」 ふーん、今日は大変な日だったんだ。国のやることって、結構長い期間かけながら確実にやるんだね。 「そうだな。そこは今も変わらないな。政治家の役割も大きいけど、国民がしっかり見てないといけないよな」 僕も、いつもと変わらないよ。しっかり見てるよ。 「けんた・・・・何してるんだ」 いつも応援ありがとうとても嬉しいのだワン お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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