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アルセーヌ・ルパン。世間では死んだものと信じられていた。
しかし、ある殺人事件の現場にて。 被害者のシャツに止めてあったカードはルパンの名刺だった。 殺されていたのは《ダイヤモンド王》ケッセルバック。 これまでルパンは殺人を犯したことはなく、騎士的な義賊として民衆の英雄でもあった。 犯人はルパンなのか?そしてその正体は? 【813】と数字が書かれた、青いふちをとって小さな2つのレッテル。 現れたもう一人の謎の男。 犯人の捜索を手伝うというルパンから警視庁にあてた公開状。 戦闘が始まる! 実は今までルパン関係のものをきちんと読んだ事はありません。 なので、今回は入門篇をということで新潮文庫で一番初めに発行された本書を選びました。(背表紙の識別(?)の番号も【1】だし、本のタイトルの副題には【ルパン傑作集Ⅰ】とある。) しかーし、どうやらこれは・・・。 ↑で書いたようにルパンは死んだと思われるている。 数々の冒険、事件が、これより前に起こっているではないか! もちろん、原作の刊行もこの話の前のもののほうが先だろう。 代表作には間違いないのだろうが、いきなり読む分にはこの話はどうなのだろう?翻訳物は、原作の刊行順と日本で約して出版される順番が違うケースがたまにあるから注意が必要だと改めて感じた。 とういのも。 このシリーズ、読んではいないものの、それでも幾つかのルパンのイメージがある。冷静沈着、余裕綽々、鮮やか手並み、神出鬼没でどこか人間離れした・・・というような。だが、この話の中のルパンはどうも違う。してらやられている感が強いし、かなり追い詰められている。よく言えば人間くさいのだが、感情が前面に出ているというか、泰然としたものがそれほど見受けられない。逆にシリーズで読んでいると、これも一風変わった面で面白いかもしれないが。 結末も凄いといえばもの凄い(!)のだが、感服しました!というよりは、それは無理あるんじゃない?という感じを持ってしまう。もっともラストがかなり唐突に終わってしまうので、「あれ?まだこれからなのに・・・」と肩透かしをくったような何とも言えない読後感。そもそも【813】って何だー!と叫んでしまう(笑)『続813』があるようですが、もうちょっと終わり方何とかならなかったのかな。 さぁ、ルパンについてろくに知らないのに随分なことを言いました。ファンには怒られそう。他のシリーズ、特に始めのほうのものを読んでから再読したら印象も変わるかも。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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