カテゴリ:天皇はどこから来たか
今回の話は、日ユ同祖論ではけっこう有名な説についてである。 また、ノーマン・マクレオド著『日本固有文明の謎はユダヤで解ける』徳間書店(p.129)では、ミカドはヘブライ語で「高貴なお方」を意味するミガドル(,migadol)だろうという。 語尾にLをつけていいのなら、ミカドはエジプト北部地方の町ミグドル(,migdol)が変化したものというのはどうだろう。モーセの出エジプトでもこの付近に宿営している(出エジプト記14:2,9,民数記33:7)。ミグドルは、セム語で「塔、やぐら」の意味であり、要害の一つとされている。ひょっとしたら見張り塔のある城砦都市だったかもしれない。この城主の一族が日本の天皇となり、出身地の名でミカドと呼ばれたという可能性。エジプトなら太陽信仰をしているのだから天照大神信仰とも近くなる。まあ、なんとでも言えてしまうところが、ファンタジーの面白いところだ。(^^ゞ ついでながらミカドに最も近いヘブライ語は「かめ(または把手つきの壺)から」を意味するミ・カド(,mikad)ではあるまいか。それを水や食料の供給者の意味と見なすことができるなら、帝と意味は合うだろう。理屈と膏薬とヘブライ語はどこにでも付くのである。(笑) 今度は日本という国号がヘブライ語だという説を紹介しよう。小谷部はニッポンという言葉もユダヤ人と関連しているのだと考える。 《第七十幕「日本国名は旧約聖書にあった」(「蘇民将来」と「過ぎ越しの祭り」)(光透波(ことは)の泉【しあわせの波紋】 2006年1月6日)》は、小谷部を引用して、 「失われたイスラエル10支族のひとつに「ガド族」がいる。ガド族という名称のルーツは、ヤコブの息子「ガド」に由来する。その族長ガドの息子に「ツェフォン」という名の男がいる。小谷部氏によれば、ヘブライ語の本来の発音では、「ニッポン」という発音に近くなるという。また、「ツェフォン」を強く発音すれば「ゼッポン」。 《千葉邦雄のニュースの落とし穴20040831》によると、 小谷部全一郎氏はガド族の始祖ガドの息子の「ツェフォン」にも注目している。翻訳によっては「ゼホン」とも表記されるが、実際の発音は「エッポン」「ニッポン」であるといい、これが「日本」の国号「ニッポン」になったというのだ。 『旧約聖書』民数記26:15ではツェフォン()だが、創世記46:16ではツィフョン()と表記されている。また、民数記26:16に出てくるガドの息子オズニは創世記46:16のエツボン()に相当し、これもまたニッポンの候補になるのではないかと思う。 ところで、ここで私の一解釈を加えておく。さきほどエジプト北部地方のミグドルに言及したが、このすぐ近くにバアル・ツェフォン()という場所がある(出エジプト記14:2,民数記33:7)。バアルはカナン人の神で「主、所有者」の意味である。すなわち、ツェフォンが日本を意味するのならば、バアル・ツェフォンは「日本の主、日本の所有者」を意味するのである。それが、ミカドを暗示しているかもしれないミグドルの近くにある。う~ん、なかなかのミステリーだ。(笑) だが、私は「ツェフォン=日本」説(および私の一解釈)をあまり信じてはいない。というのは、日本の国号は、むしろ聖徳太子の頃に成立したのではないかと思っているからである。しかも、日没する処の天子(中国の皇帝)を意識しつつ明確に“日の本”の意味で使ったのではないかと思う。「その国は日の 私は、日本という国号の成立以前は、おそらくヤマトないしはオオヤマト(大倭)という国名(?)だったのではないかと思う。このあたりの議論は複雑になりそうだから今回は止めておく。 人気blogランキング ↑この記事が面白かった方、またはこのブログを応援してくれる方は、是非こちらをクリックしてください。 「p(^o^) 和の空間」の Window Shopping |
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