テーマ:映画館で観た映画(8421)
カテゴリ:映画
![]() 私が額(ぬか)ずくのは美しいものだけでございます。 雷鳴がとどろく雨嵐の早朝。 茶人、千利休(市川海老蔵)は、自らの腹に刃をたてようとしていた。 その絶対的な審美眼から、かつては戦国の覇者・織田信長(伊勢谷友介)に重用され、 のちに天下人となった豊臣秀吉(大森南朋)のもと「天下一宗匠」としての名を馳せながらも、 秀吉の怒りを買い、死に向う利休。 そんな夫に対して、妻・宗恩(中谷美紀)がたずねる。 「あなた様にはずっと想い人がいらっしゃったのでは・・・。」 この言葉が利休の胸中に秘められた、遠い時代の記憶を甦らせていく・・・。 ![]() しかし、千利休のよさを知ったのは、だいぶ後になってからだ。 最近、インテリアがもてはやされている。 私もインテリアや、庭(ないけど)に興味がある。 しかし、最近の部屋は飾りが多く、庭は、花が咲き乱れている。 豪華絢爛が美しいと誰が決めたといいたい。 その点利休はいい。 竹を削って作った茶杓や、竹を一節切って作った花入れ。 その花入れにも、一輪をそっと入れるだけ。 茶室の壁は粗末な壁。 利休の作った茶室は、朝鮮の小屋から思いついたというのを聞いたことがある。 朝鮮の小さな家であろうが、その中に美を見いだすってすごい。 ![]() ウィリアム・モリスも羊小屋としてたてられた小さな小屋が立ち並ぶ ■コッツウォルズ■の村を「世界で一番美しい村」と言った。 利休は、美しく見せることもよく知っている。 始まりの方に織田信長に塗りのお盆を見せるシーン! タダの塗りの盆を「月を見るお盆」にしたのは、流石!! そういえば、茶道には、見たてという言葉がある。 例えば、井戸の水を汲むつるべを水入れにしたりするような・・・。 映画の中には、日本の美しい道具と共に美しい所作がでていた。 数百年たっても、美しいものは変わらない。 西洋人にも、その美しさは、分かるのか 「第37回モントリオール世界映画祭 最優秀芸術貢献賞」を受賞。 美は時空を超え、洋の東西を超える。 利休の美は、今も私たちの暮らしに残っている。 美は滅びない!! ・・・・・・・・・・・・・ ![]() ![]() ![]() ★2013年12月22日*植物切り抜き帳:柚子 * ・・・・・・・ ![]() ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.12.22 20:36:45
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