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ラスタ・パスタのレレ日記

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2006年08月17日
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カテゴリ:音楽:ライブ
20世紀最強ユニット、ウェザーリポートの実質上の中心人物、ジョー・ザヴィヌルが、自身のユニット、ザヴィヌル・シンジケートをしたがえて来日したので、ライブに行ってきた。

ウェザー・リポートを、ジョー・ザヴィヌル(key), ウェインン・ショーター(sax)、ジャコ・パストリアス(b)のトライアングルからなるコンボだと紹介するむきがあるが、これは実像とかなり違う。

ジョー・ザヴィヌルは、オーストリアからの移民1世としてアメリカに渡り、
キャノンボール・アダレイやマイルス・デイヴィスの「ビッチェス・ブリュー」などのジャズ・フュージョン、ジャズ・ロックの黎明期に貢献、

ウェザーリポートは、ジョー・ザヴィヌル、ウェイン・ショーターとミロスラフ・ヴィトウス(b)のトライアングルで、はじまった。

ミロスラフ・ヴィトウスが脱退したころから、よりエレクトリック、ロックの要素が強くなり、ベーシストも

アルフォンソ・ジョンソン、
ジャコ・パストリアス、
ヴィクター・ベイリー


と名ベーシストが歴代そろっている。

もちろん、ジャコがウェザー・リポートに加入して、自分自身の才能を大きく開花させただけではなく、ウェザー・リポートの音楽性をさらに質の高いものに押し上げたのはいうまでもないが、

ジョー・ザヴィヌルのいないウェザー・リポートは考えられない、という意味でも、ウェザー・リポートはザヴィヌルのバンドであったと思う。

解散当時、ジョーはウェイン・ショーターのことを、「世の中では、私とウェインの双頭バンドと思っている人が多いようだが、音楽の創造はほとんどは私の仕事であった」と取材にこたえている。

さすがに解散直後の発言なので、最近は、ウェイン・ショーターの位置づけをもっと積極的に評価しているが、いずれにしても、ジョー・ザヴィヌルが構築した音楽世界を具現化し、天才的なフレーズでその空間をうめていたのがウェインだったのではないかと思う。

同じ様に、ジャコ・パストリアス在籍時、ドラムスがピーター・アースキンになったときが、ウェザーの絶頂期であったことは間違いないが、ジャコが脱退した後、ヴィクター・ベイリー(b)とピーター・アースキン(ds)のリズム隊、
ヴィクター・ベイリー(b)とオマー・ハキム(ds)のリズム隊のときも、ウェザーリポートの音楽性と演奏力はずばぬけており、

ジャコがウェザーリポートではたした役割はきわめて重要だが、過剰評価には少し慎重であったほうがいいと思う。

さて、ウェザー・リポートの最高傑作は何か、という話題は今後したいと思うが、ウェイン・ショーターが抜けて、サックスがいなくなり、かわりにギターを加入させた、ウェザー・アップデイト(残念ながらDVDが出ているだけで、CDのレコーディングはない)のライブをNYで観た時の印象、および、最近のザヴィヌル・シンジケートでの演奏を聴いていると、

ジョー・ザヴィヌルのめざしている音楽は、ウェザー・リポートの最後のほうの作品ではなく、1976年に出たウェザーの「ブラック・マーケット」で打ち出した音楽性をいま、さらに充実させて高密度で演奏しようとしているように思う。

Black Marrket

それはどんな音楽世界かというと、世界中のあらゆる人種が食べ物や織物や香辛料などの交易をしている市場と、その多民族が行き来するある種の理想の交易都市、または楽園イメージの具現化だ。

こうした音世界のイメージはアルバム「ブラック・マーケット」の1曲目の表題曲に色濃く出ている。その後も、このイメージは少しずつ形を変えて、時々ウェザーの音楽で顔をのぞかせるが、それが全面的な中心テーマになったことはない。

今の、ザヴィヌル・シンジケートはその音楽性をさらにつよく追い求めているような気がする。

ジョー・ザヴィヌルは、このため、リズム・セクションにかなり腕の立つミュージシャンをず~と起用してきた。ウェザー時代のベーシスト、ジャコ、ヴィクター・ベイリーはもとより、ザヴィヌル・シンジケートでのリチャード・ボナ(カメルーン出身、今やポスト・ジャコの最有力ベーシスト)やドラムスの充実もあるが、

パーカッションを非常に重視していたのはみのがせない
ウェザー時代の歴代のパーカッショニストでも、
ドン・アライアス、
アレックス・アクーニャ(後にds担当)
マノーロ・バドレーナ
ミノ・シネル
ボビー・トーマス


など、歴代のパーカッショニストの存在はウェザーの音楽に不可欠で、
まだ、「ワールド・ミュージック」という言葉がない時から、ぼくがウェザーの音楽を通して、世界のいろいろな地域の音楽や民族性に注目するきっかけをあたえてくれた。


さて、ブルーノート東京は、めずらしくスモークのようなものが焚かれ、その中から、ジョー・ザヴィヌルとメンバーが通路からあらわれ、ステージにのぼってきた。

ステージ左手から、
キーボード・シンセ4-5台にかこまれたジョー・ザヴィヌル
パーカッションとボーカル
ドラムス、
もう一人のパーカッショニスト
ベース
ステージのフロントにギター

という構成。

いきなり、激しいパーカッションとリズムがはじまる。
ジョーが、パーカッショニストやベースに、何か鋭く手振りと強い声の感じで指示を出している。
74歳になったザヴィヌル、少し年をとったせいか、指示の仕方がちょっと頑固ジジイの雰囲気もあったが、何か激しい口調と鋭い手の振りで、メンバーに指示を与える姿はウェザーリポート時代と何もかわっていなくて、おもわず嬉しくなってしまった。

演奏曲目は、

1. The Search
2. Orient Express
3. Blues Sound / Note 3
4. Madagascar
5. Tango /Buenos Aires
6. Lounge
7. Fast City//Two Lines
8. Rooftop of Viena
9. East 12th Street Band
10.Badia/Boogie Woogie Waltz

だと思う。というのは、、リズムやスピードの強弱にめりはりをつけて曲がダイナミックに展開していき、今のはさっきの曲の続きなのか、それとも新しい曲にメドレーで入っていったのか判然としない時があるからだ


その2に続く





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最終更新日  2007年09月23日 06時52分02秒
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