miffyの酒とバラの日々

理由もなく、好きで集めてるモノ、
理由もなく、大きらいなモノ、ってありませんか？

それは、前世の記憶が影響してることが多いんです。

例えば私は、葡萄、楓（かえで）、の形や柄のものが好きで集めています。
確か、初めて母が買ってくれた扇子が、紅葉の柄でとても気に入っていました。

大人になって、自分の霊能力に気が付いて、いつだったか、
自分の前世の幼少の名前が「かえで」であることを知りました。
自分の中に、その「かえで」さんが存在しているわけです。
仏壇もないところで、ときどき、すみれのお香の匂いがするのは、
彼女だったんだと気付きました。

それからは、映画を観るように、彼女の人生を知りました。

場所は京都。時は平安末期。
兄が二人いて、父が暗殺されて、母が出家して、
カエデは大叔父のところで育ち、政略結婚で鎌倉へ送られます。
ひとり目の夫が亡くなり、再婚させられるときに
従者「片桐」を伴って京都寂光院の母の許へ行き、
「権力のためにいろんな人に嫁ぐのはイヤ、出家したい」と泣きつきます。
尼僧の母は、
「私と貴女とは違います。
私は子供を産んで、女性の役割を果たしてから出家しました。
貴女は子供を産んでいないでしょう？
これを見なさい。
野に咲く花は、見る者がなくても咲いて、自分の運命を全うする。
それができない貴女には出家は許しません。」

（ここまで書いて、ブルブル寒気がしています・・・。）

泣きながら鎌倉へ戻ったカエデは再婚して、子供を産みます。
ひとりの男の子の名前は「吉祥」。
ある日、武士の夫が新しい護衛「アダチ」を紹介します。
東北出身の槍の達人です。
紹介されたと言っても、
カエデは平安を捨てきれない女性だったので、
夫以外の男性には顔を見られたことはありません。
ある夜、主人の留守に屋敷で火事が起こりました。
奥座敷で眠っていたカエデは、侍従が呼んでも目を覚ましません。
恐ろしく煙が回った暗闇で、泣き叫ぶ侍従を聞きつけ、
「アダチ」は座敷に飛び込み、カエデを抱きかかえて外へ出ます。
カエデが失神していることに気付いたアダチは
黒い自分の馬にカエデを抱いて乗り、澄んだ空気を求めて走ります。
ようやく、ほの明るい海の近くに着き、カエデを降ろします。
初めてカエデを見たアダチは、カエデに恋をします。
それから半年ぐらい後、アダチは戦（いくさ）に行きます。
行く前に、カエデの部屋の外、御簾越しに挨拶をし、
アダチの気持ちを知っているカエデは、自分の髪の包みを手渡し、
「私も一緒に連れて行ってね」と、アダチを見送ります。

ここに登場した「片桐」と「アダチ」には、現世で遭遇しました。
８００年ぶりの再会です。
火事の話は、現世のアダチと友達になってしばらくして思い出しました。
こうして書くと、キレイな作り話のように見えますが、
実際のカエデの人生は、とてもツライ、苦しいものだったと思います。

ひとみ婆ちゃんの前世は巫女。
「もしかしたら先祖に神社関係の人、いるかもよ」と言ったら
「いないいない、全然いない」と言っていたのに、
実家のお母さまに聞いたら、「ええ、宮司だった人がいるわよ」
と言われ、ひとみ婆ちゃん「ひえ～！」
でも、ひとみ婆ちゃんは巫女のような人生を送っていません。