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カテゴリ:音楽
80年代の洋楽に触れていた身としては、最近の出来事は感慨深い。デヴィッド・ボウイ、プリンス、ジョージ・マイケルの死。どのアーティストもヒットした曲は聞き覚えがある。クローゼットの奥に眠るカセットに録音されているだろう。彼らの死について大きく報道されるのは、リアルに聴いていた世代が社会の責任ある世代になっていることも少なからずあるのだろうか。マイケル・ジャクソンの死はちょっと意味合いが違うような気がする。マイケル・ジャクソンは世代を超えて愛されていた。
個人的にはピート・バーンズの死が印象に残る。これは少しマイナーなニュースだろう。彼の名前ではピンとこなくても、デッド・オア・アライブと聞けばピンとくるはずだ(と思いたい)。ユー・スピン・ミー・ラウンドはディスコで一世を風靡した。ピート・バーンズは一文無しで葬儀もできない状態だったらしく、ボーイ・ジョージが費用を負担したという。ボーイ・ジョージといえばカルチャー・クラブだ。このエピソードはなんだか二重の懐かしさを醸し出してくれる。 NHKのSONGSのスティングの回を録画していたのを見た。今まで自分は薄く浅く音楽を聴いていたんだなと考えさせられた。メッセージ・イン・ザ・ボトルという曲はイギリスの造船所のある片田舎に住むスティングがその鬱屈した孤独さから救ってほしいというメッセージが込められていると知った。どうも自分は深掘りするということが無いらしい。日々の暮らしにも通じるかもしれない。薄く浅く生きている。。。 音楽を主体的に聴き始めてからは随分と状況が変わってきたものだ(日本の歌謡曲などはあまり主体的で無い。カセットに録音して残してもいない)。始まりは秋葉原で父に買ってもらったラジカセだ。ダブルカセットデッキだった。当時はFMから流れてくる音楽を、その流れるタイミングに合わせて録音していた。いわゆるエアチェックというやつである。今の若者には考えられないだろう。 今も個性のあるアーティストを好んで聴いている人も多いと思うけど、ヒットチャートの上位はAKB48とかEXILEとかだ。JPOPもなりを潜めている感がある。90年代と今では明らかに状況が違う。ミュージックステーションを見ても、今の音楽では飽きられてしまうのか、昔の音楽の特集が組まれている。それだけ哀しい状況なのではないかと思う。 今の若者の主流はストリーミングミュージックだろうか。そこから流れてくる曲から気に入った曲をiTunesで購入して聴くのだろうか。はたまたそれもせず、ただ流れてくる曲を受け身で聞き流しているのだろうか。そのアーティストが何人のバンドで作詞作曲をしているのかどうかも知らずに。 個人的にはストリーミングミュージックには助かっている。平日の疲れで土日にテーブルで突っ伏して寝ている時にfireTVの音楽アプリにある、「眠りにつく前に聞くクラッシック」などを流していると心地よい。どんな作曲家の曲など考える必要もない。ただリラックスしたいという状況に合っているというだけで選曲してくれている曲集を流してくれる。 今、主体的に聴いておきたいと思うアーティストは宇多田ヒカルぐらいだろうか。JPOP全盛の90年代の終わりからデビューした才能は、今の学園祭的な音楽シーンに異彩を放ってくれている。80年代のロックスターの訃報が続く中、明るい兆しを感じる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 28, 2017 05:57:01 PM
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