カテゴリ:日本回顧録~準備から滞在~2004年夏
土曜日は日本好きな友人がおすしの作り方を教えて欲しい、というので午前中から、日本から持ってきた料理本を片手に(私は自慢じゃないが、すし太郎以外、作ったことがない。)、中華街にあるオリエンタルのスーパーへ買出しにいった。
巻き簾などを買い物かごに放り込んでいると、建築デザインをしている日本人の友人から携帯が鳴った。 「連絡が遅くなっちゃったんだけど、今日昼から、わたしが店舗デザインした中国人の日本食レストランでオープニングパーティがあるのよ。よかったら来てくれない?お寿司、食べ放題よ!」 私はすっかりその夜の約束を忘れ、「た、食べ放題?行くよ、絶対!!」とすっ飛んでいった。 店の名は「うさぎ」。女の子らしい、モダンな可愛いレストランである。 私は2番乗り(笑)。 片田舎に引っ越して以来、ちっとも会っていなかった懐かしい、日本人やイタリア人などの顔ぶれが揃い、わんこそばのように次から次へと出てくるにぎりや巻き寿司を思い出話に興じながら、平らげていき、パンパンなお腹をかかえてレストランを出たのは夕方6時。 そしておっとと友人の家に夜の8時に行く。 友人はこの日を待ち焦がれていて、昼ごはんもこのために抜いたという。 さっそくごはんを炊き、魚を切り、味噌汁などをつくっていると、友人は前菜として、ラーメンをつくってくれたので食べてしまった。 これで、6時から8時の間に出来た わずかなお腹の隙間は、完全に埋まってしまった(泣)。 みんなで料理本の写真をみながら、にぎりや巻き寿司を山のようにつくり、大皿に積み上げていく(私は心の中で「ストーップ!!、もういいやんっ!!」と叫びながら)。 でも、教えておきながら、ここで食べなかったら、自分も食べられないような寿司を食べさせるように取られるので、無理に、しかもおいしそうに食べはじめる。 最後に友人「おいしかった~。また、時々やろうね!」 わたし、思わず「ゲフッ。あと、1ヶ月はいいや。。。。」 地獄であった。aya825さんじゃないけど、連鎖反応とは、本当にあるのね、と確信した1日だった。。。。 ********************** 食道楽の友人夫婦、「マルちゃん(おっとの仮名)にごっついうまい川魚を食わしたる!」とこの十津川への食の旅へと招待してくれたのだ。 この日の早朝。4人で起き出し、バタバタしていると電話が鳴った。 誰だろう? うちの母? 友人だんなが電話を取って少し話し、切った。 「十津川のレストランまでの道、土砂崩れで行けないんだって。」 電話はレストランの店主からだった。数日前に中国地方を襲った台風の影響らしい。 さあ、じゃあ今日はどうする? さっそくネット検索をしはじめる友人だんな。でも、すっかり川魚を味わう体勢が整っていた彼らはあっさり代わりの行き先を決めた。 岐阜県下呂温泉近くの川魚レストラン。 え、いきなり遠くない? と、いうよりそんな遠いところまで詳しい彼らに舌を巻いた。 朝っぱらから大音響の「マジンガーZ」のBGM&だんなとおっとのカラオケでクルマを発進! 何をかくそう、マジンガーZ熱をおっとに植えつけたのはこのだんなである。 夜、酔っ払ってならいいが、さわやかな朝っぱらからこの選曲とカラオケは騒音以外、何者でもない。 岐阜に向けて一路、高速を飛ばすが、のろい。みれば時速たった80Km。イタリアは140 Kmぐらいでおっとが運転していても、どんどん抜かされていくぞ。 3時間あまりで高速を降り、どんどん山奥に入っていった「付知峡」のあるところでクルマを停車。そこには小さく「狭はこちら」と木の看板があるだけ。 どうやって見つけたんだろう? 林道を下ると小さな吊り橋があった。そこを渡ると、大きな川の中州にただ一軒「レストラン狭」があった。 ひなびた温泉旅館のたたずまいである。(実際、入らなかったけど岩風呂が奥にあった。) 川に面したテラスで名物「岩魚コース」をいただく。 まずは前菜に名物の朴葉味噌で焼いたきのこが小さな七輪に乗っかって出てくる。 おっとは七輪と、みたこともないきのこに大喜び。 そのあと、ひとつの膳に岩魚のから揚げ、煮しめ、焼き魚、刺身と、まさに岩魚つくし。 店には大きないけすがあって、たくさん岩魚が泳いでいるのだが、それがそのまま出てきているので、ちょっと可哀想な気もしたが、あっという間に食べたのはいうまでもない。 前の川はとても透明である。食べている間から、うずうずしていたのだが、食べ終わるや否や、服を脱ぎ捨て(ちゃんと中に水着を着用)川に飛び込む。まずはおっとが。 「ぎゃ~、冷たい!!!」 足を浸してみる。うう~、氷のような冷たさ。それもそのはず、すぐそばに湧き出る滝のそばにいる私たち。 勇気を出して徐々に水に入り、潜る。そばをさっき食べたばかりの岩魚が群れをなして泳いでいく。 「。。。。エクアドルのアマゾンでこんな川を泳いだら、ピラニアに喰われるよね?」とジョークをおっとに投げかける。 おっと「うん、本当に。信じられないよね。こんなに安全に泳げるなんて!!」 思っていなかったマジメな回答に、南米の奥深さを噛み締めた。 さんざん泳いだ後、やっとこの川を後にして、近所の「不動の滝」へ。 この大きな滝の周辺を散策。マイナスイオン(このとき覚えた言葉)が出まくっている感じで、いかにも身体に良さそうである。 ここでは「岐阜県の名水50選」の名水が湧き出していてコップが置いてあり、自由に飲めるようになっている。 城之崎温泉でも体験したことだが、誰でも安心して自由に飲める水に、またもやおっとはひどく感心していた。 友人夫婦はありったけの入れ物を持参していて、水を汲み、私たちもマネして手持ちのジュースのペットボトルを空にして、水を詰めた。 素晴らしい自然とおっとをご満喫ください。 帰り道は広がる田んぼや茶畑に寄り道したりして、高速へ。高速ではある時点でひどい渋滞に見舞われた。 それもそのはず、この夜は琵琶湖の花火大会。琵琶湖付近をのろのろ進みながら高速から花火鑑賞。 楽しかった上に、花火のおまけまでついた充実した旅になった。 夜中に実家に帰りついたときには、その日に中国から日本に帰国した父が起きて待っていてくれた。 おっとは父が大好きである。 感動の対面を玄関先で長々としていたら、起きてきた母に「何やってるの!蚊が入るでしょ、さっさと入ってくれる!?」 ここから父と居れる日が重なるのはわずか4日。 次の日は家族でようやく奈良観光である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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