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カテゴリ:親と子供
この本に出会えたのは娘のおかげです。
二人でお出かけをしたあと、娘が本屋に行きたいとおねだりをし絵本を読み始めました。 仕方ないと思いながら子供が視界に入る位置で、私も立ち読みをはじめました。 その時にこんな題名が目に入りました。 『なぜ、母親は息子を「ダメ男」にしてしまうのか』岩月謙司 講談社 プラスアルファ文庫 著者は動物行動生理学の理学博士です。 この本を読んで私はひどく衝撃を受けました。 はじめは夫と義母の関係性を見つめるために読んでみました。 しかしそこに書いてあったのは私と実母の関係に似通っていたのです。 この本には『DMCドメスティック(家庭内)マインドコントロール』について書いてありました。 DMCとは母親(もしくは母親にかわる人物)からの子供に対するコントロールです。 世の中には自己を受容できる人と、受容できない人がいます。 自己を受容できない人は自分の人生に満足していません。 そして自分を受容できない人はたとえ相手が自分の子供であっても受容できないのです。 受容とは相手の存在、相手の全部を受け入れるということです。 相手がたとえ殺人をしても軽蔑したり見下したりせずに、愛したり親切にしたりするということです。 そんな受容のできない母親は自分の子をどんなふうに育て、その子はどんな人間になるか。 受容のできない母親に育てられた子供は、自分自身を受容できない人間になります。 そして親になった時やはり子供を受容できず、この不幸は連鎖されていくのです。 自分が不幸だと気付いた母親にはまだ幸福になろうと努力します。しかし自分が不幸だと認めない母親はさらに問題です。 自分の不幸を認めないのですから、幸福になろうとする努力をしません。 努力しなくても自分は幸福だと思い込んでいるのです。 こんな人が自分より幸福な人を見たら激しく嫉妬します。 そしてその幸福な人を不幸に陥れてやりたいと思うのです。 そして自分の不幸を認めない母親は子供にとって恐怖です。 母親はいつも不機嫌だからです。 母親が不機嫌だと子供はいつも母親に責められているように感じます。 しかも自分が何をしてあげても満足しません。 自分の人生に不満を持っているのに自ら努力しない人は、人に何をしてもらっても満足することができないのです。 人は本来自らの喜びのために自ら努力してこそ、生きている実感や生きている感動が味わえるのです。 それを放棄しているのですから何をしてもらっても満足しないのです。 その上自分の不幸を認めない母親は『人は私を満足させるべきだ』と思っています。 これは母親のそのまた母親から「自分一人が幸せになっていいと思っているのか!」と責められるのが怖いからです。 その言い訳が「自分が努力して幸せになったのではなく、子供が勝手に私を幸せにしてくれたんだ」というものです。 自分の喜びの為に自分で頑張らず、自分が喜びをえるために人を動かす事が努力なのだと思い込んでいるのです。 その結果相手が至らないから自分は満足できないのだと物事を考え、子供も自分の力不足努力不足で母親がにこにこしてくれないのだと思うのです。 不幸な母親に育てられた子供が具体的にどんな人間になるのか、母親はどんなふうに子供をコントロールしていくのがわかりやすく書いてありました。 そして読み進めれば進むほど私の気持ちは沈んでいきました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年08月21日 02時50分34秒
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