218 コニシキソウ(Euphorbia supina)
ネットについて勝手に語る(その5)
著作権論
(この日記の前提)
勝手に私が思うところを書いているだけで、なんの権威も根拠もありません。
特定の方を想像したり、非難するために書いているものではありません。
私は法律と密接に関係ある仕事をしています。
「法律」には一般の人より明るく、でも「著作権法」に詳しいわけではない、ということを踏まえてどうぞ。
著作権法の条文に詳しくなる必要はありません。それは学者の考えること。
ウィキペディアでは、「著作権」は簡単にするとこんな感じ。
「著作権とは、音楽、絵画、図形、写真などによって創作的に表現した者に認められる、それらの創作物の権利をいう。」
で、ウィキペディアに、例えば漫画やドラマの項目はあっても、ページの中に漫画の登場人物のイラストやドラマの場面そのものは、掲載されていないということに、お気づきですよね。
そこで、ウィキペディアの著作権に対する考え方をみてみる。
Wikipedia:著作権
Wikipedia:著作権問題
さらに、こちら。
Wikipedia:ガイドブック 著作権に注意
※ 特に、「投稿してはいけないもの」に注目です。
どう思われました?
著作権についてシビアに考えていることが伝わってきませんか。
さて、タカラトミーの公式HPの著作権の考え方はどうでしょう。
タカラトミーの公式HPから抜粋
『著作権について
当社ウェブサイトにある文章・画像・動画・ゲーム・商標・肖像等、(以下、「ウェブデータ」)に関する著作権とその他の権利は、当社または原著作者、その他の権利者のものです。企業等が非営利目的で使用する場合、個人的な使用を目的とする場合、その他著作権法により認められている場合を除き、ウェブデータは当社、原著作者、その他の権利者の許諾なく使用することは出来ません。』
ここで著作権について書いてあるのは、カード自体の著作権のことではなく、ネット上の画像や記事のことですが、カード自体の著作権についての考え方もきっと同じはずです。
カードのイラストは知的財産であり、その権利はイラストレーターや企業に属する。
ここは、誰も反論できないところです。
いろいろ疑問がでてくるのは、特に「個人的な使用」かどうかというところです。
「カードをスキャナーで取り込んで、拡大印刷したものを自分の部屋に飾る」ということ、これは完全にセーフです。
だけど、スキャナーに取り込んだカードのイラストの画像を、そのままネット上で公開すること、本当にセーフでしょうか?
これは、残念ながら「個人的な使用」に当たらず、厳密にはアウトだと思います。
(もちろんカードの一部や加工した作品も「完全にセーフ」ではありません。)
さらにいえば、加工した画像をダウンロードできるようにしてネットで公開するのはどうでしょう?
「個人的な使用」の範疇を超えれば超えるほど、黒に近い灰色になります。
じゃあ、なぜ、警察に逮捕されたり、著作権を有する者(イラストレーターや企業)から訴えられたりしないのか。
その理由は、単に相手もそれほど暇じゃないというだけのことです。
企業は、常に訴えることのメリットとデメリットを計算しています。
得なら訴える、損なら訴えない、それだけのことです。
捕まらないことイコール正しいことではないので、その辺の正しい理解が必要です。
無料動画サイトで公開されている動画の多くは、「完全にアウト」です。
今年の6月には、ジャンプをYouTubeで公開していた少年が、著作権法違反で逮捕されるという例もあります。
利用する側が逮捕されることはないでしょうが、「完全にアウト」のものを利用しているという自覚は必要ではないでしょうか。
それが知的財産を尊重するということです。(これができないようでは、「キティちゃんにたまたま似ているだけ」というのが言い訳の中国のあの遊園地と同じレベル)
過去にも、ファイル交換ソフトウイニーの開発者が著作権法違反幇助で逮捕された例もあります。
自己防衛のためにも、「知らなかった」や「悪意はなかった」は通用しないのでご用心。
(今日の結論)
著作権を有する絵師さんや企業に敬意を払おう!
グレーな部分があることを自己防衛のためにも自覚しよう!
ネットについて勝手に語る
(その1)ブログは誰のものか
(その2)相互リンクは誰のため
(その3)通りすがりの人たち
(その4)議論と煽(あお)り