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テーマ:洋楽(3286)
カテゴリ:80年代洋楽
当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったデュラン・デュランのアンディ・テイラー(g)&ジョン・テイラー(b)と、実力派ホワイト・ソウル・シンガーとして評価の高かったロバート・パーマー(Vo)が手を組んだ企画プロジェクトで、ドラムにはChicのトニー・トンプソンが参加。 これでロバート・パーマーを知ったという人も当時は多かったろう(ワタシです)。 プロデュースには、これまたシックの中心メンバーであるバーナード・エドワーズ。 前年のデュラン・デュランのNo.1ヒット「The Reflex」のリミックスを担当したのが、同じシックのナイル・ロジャースであった事を考えると、自然な展開だったと思われる。 The Power Stationというグループ名は、レコーディングを行ったスタジオの名前からそのまま取られた。 プロジェクトは、ロバート・パーマーのファンだったジョン・テイラーが、パーマーに話を持ちかけた所から始まったとの事(当初ロバートが歌うのは1曲のみの予定だったらしい)。 デュラン・デュランを「単なるアイドル・バンド」としてしか評価しないメディアに対する反発心と、「Get It On(T・レックスの名曲)演りた~い」という遊びゴコロから生まれたユニットだったが、当時のメディアからは「チャラチャラしたお坊ちゃんが作ったお遊びバンド」という声もあがったという。 この「Some Like It Hot」はアルバム「The Power Station」(写真)のオープニングを飾るナンバーで、'85年に全米6位・全英14位のヒットを記録。 「セックス・ピストルズとシックの融合」というジョン・テイラーの言葉を体現するかのようなパワフルなファンク・ナンバーで、イントロのドラムからしていきなりテンションが上がるが、クールなメロディとロバート・パーマーのソウルフル&ダンディなヴォーカルがエラくカッコいい。 スキ間を生かしたシンプルな音空間と、リヴァーヴの強いスネアを強調したサウンドはまさに80年代で、「古臭い」と言われればそれまでだが、やはりキライになれないんだよなあこの音。 アンディ・テイラーも間奏の部分では、ヘヴィにドライヴするギターを聴かせてくれるが、これがまた短いながらも実にカッコよく、むしろデュラン・デュランでの演奏よりハマッてるように思える。 この曲のみならず、アンディはアルバム全篇でエッジの効いた素晴らしいギター・プレイを聴かせており、このパワー・ステーションでアンディを見直した人も多かったという。 一方、ジョン・テイラーのベースは、バーナード・エドワーズに何度もダメ出しされ、結果「Some Like It Hot」ではジョンはベースを弾いていないらしい(これは当時から噂されていた)。 アルバムからはT・レックスのカバー「Get It On」も全米TOP10ヒットを記録。 パワー・ステーションは予想以上の成功を収め、これが後にロバート・パーマーの大ヒット作「Riptide」や、アンディのソロ活動(=デュラン・デュラン脱退)へとつながってゆく。 同年のLive Aidでは、デュラン・デュランとパワー・ステーション(ただしVoはマイケル・デバレス)の両方で出演するという、デュラン・デュランのファンには嬉しい荒技まで行われた。 1996年にはパワー・ステーションとしての2ndが発表されるも、ほとんど話題にならず。 そしてロバート・パーマー、バーナード・エドワーズ、トニー・トンプソンの3人も今はもういない。 なかなかに萌える「Some Like It Hot」のPVはここをクリック! ああ80's… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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