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テーマ:映画館で観た映画(8350)
カテゴリ:シネろぐ
てなわけで。
ジブリとファンタジーをこよなく愛する相方が、 「たとえ監督が宮崎Jr.で、どれほど酷評されようとも、観に行くんだ!」 と、公開を心待ちにしていた映画「ゲド戦記」を観て来ました。 ゲド戦記 公式サイト 公開2日目。 無計画なわたし達にしては、稀に観る俊敏さでございます 相方は幼い頃、体が弱くって、図書館で1人本を読むことが多い子どもで、 中でも、ナルニア、指輪物語、ゲド戦記…といったファンタジーが大好き、だったのだとか。 地図やイラストを手がかりに、自分の想像力の世界で羽ばたかせていた竜が、 自在に飛翔するのを見るのは、ただそれだけで嬉しいのだそう。 ましてそれが大好きな宮崎アニメときたら、もう、ねぇ。 この辺り、原作に思い入れがあればあるほど、評価が辛くなりがちな わたしとは、大違いな発想です さて、映画の感想…。 大人向けのアニメだなぁ~と、思います。 でもまぁ、ここ最近のジブリ作品って、そういう傾向強い気もするし。 ただ、うーん、なんというか…宮崎吾郎さんの個人的なテーマが、 結構ストレートに出ちゃってるような感じもしました。 それが、なんというか、うーん、作品としての昇華を微妙に妨げているような…。 宮崎駿監督にも、きっとその時々の思いがあって、それを作品にこめて いるんだと思うんだけど…。 そういうメッセージを下敷きにしつつも、それだけに終わらない。 アニメでしか表現できないものを表現して、それプラス何かがある。 だからこそ、大人から子どもまで、日本だけでなく海外でも、 皆が見たがる作品を供給してくれていたんじゃないか、と思うんですが。 表現者の想いがただそのままに伝わってくるのでは、重すぎる?←くだらん いや、でもなんか、観終わった後、そんな感じがしたんですよねー。 前列の子ども達が、多少もぞもぞしたくらいで、よくまぁ耐えたよね、と。 わたしの隣のにーちゃんは、完全に寝ていたよ(笑)。 で、ここまであーだこーだ書きつつも… じゃぁ、つまらなかったのか?と言われれば、ちゃんと面白かったです。 三十路手前の、それでいてまだきちんと自分の足で立てていない、 そんな歯がゆさを抱えたわたしにとっては、心に響くものがありました。 父殺し、というテーマにはピンとこないものもあったんですが、 偉大な父を抱えた人の、その存在を越えてゆかねばという焦燥感は、 とてもリアルに伝わってきました。 それから、原作とは違うけれど、己の影、との対決。 正体不明の闇の何か、というよりは、自らが生み出したもう1人の自分、 認めたくない影の部分、というのは、誰もが思い当たるものなのでは…。 テルーの歌、も良かったし。 映像も、キャラも、やっぱジブリだなぁ~。 でもでも。 影の表現であれ、ちょっと今回、主人公の顔が怖かったです それから、後半の方で、生き生きとした表情に欠ける荒いカットも多くて、 これは最近の作品にはなかったなぁ、と思いました。 何より、心に残る「絵」があまりなかったこと、 「飛ぶ」シーンの迫力不足など、全体に躍動感が感じられなかったことが、 わたしにはちょっとガッカリな点でした。 総合評価は、迷ってしまいますが…。 でも、いろんな人の感想を聴きたい。 そういう作品であることには、間違いない、と思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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