日本国民の多くが理解していないと思いますが、日本で言われる「構造改革」とは、現実には「規制緩和(もしくは規制撤廃)」です。
そして、規制緩和とは、
「規制により特定の市場・需要に参入したいビジネス」
が求める政策です。
例えば、農業分野において、政府が、
「国民の食料安全保障を守り、農家が永続的に生産可能な環境を構築する」
ことを目的に、競争が激化しないように規制していたとして(普通の政策ですが)、その分野に参入したい企業が、
「日本の農業は既得権益だ! 既得権益を打破しろ!」
と、規制緩和・廃止を主張し、政策的に実現する。結果、既存の市場に新規参入した企業が儲かる。
もっとも、株式会社は「利益」を目的とした事業体です。株式会社が農業を支配すると、
「あ、これは儲からない。撤退」
という「経営判断」をしかねません。というか、利益にならない以上、事業から撤退するのは当然です。
だからこそ、政府が規制し、農家を保護し、未来永劫、日本国内で農産物が産出され、国民の食が守られるようにしなければならないのです。まあ、実際の日本政府は逆方向に突っ走っていますが。
いずれにせよ、構造改革とは規制緩和・廃止という「競争激化政策」なのです。
【インフレギャップとデフレギャップ】
http://mtdata.jp/data_46.html#Gap
そもそも、競争激化政策とは、生産性向上の投資を煽り、供給能力を高める政策です。つまりは、図の左側のインフレギャップを埋めるための政策なのです。
例えば、旧ソ連のように、競争が存在せず、生産性が上がらない経済において、競争を激化させる規制緩和は有効でしょう。
とはいえ、日本は97年以降、デフレという総需要不足だったのです。デフレギャップの国で、競争を激化させる構造改革という規制緩和・廃止政策を推進した。当たり前ですが、競争に敗れた事業者は需要を減らすため、デフレは悪化しました。
デフレの国が構造改革(と称する規制緩和)をしてはならない。日本は過去30年間の社会実験で証明したのです。
――――――――――――――――――続く――――――――――――――――――
記事タイトル: 日経新聞、お前たちの給料は上がっているのか?
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