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学力向上・勉強のコツ・学習計画など受験勉強法を教えています。

<テスト結果から>

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 <テスト結果を振り返って>


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2学期がスタート。この時期、夏休み明けのテスト結果が返っている人も多いと
思います。そしてそのテスト結果にあぜんとしている人もいるでしょう。


新学年のスタート時期なら、初頭効果といっていつもやる気がでてくるものです。
しかし、中だるみのおきやすい2学期です。この時期の学習はちょっとした工夫が
必要になってきます。


まず勉強を長続きさせるには、一週間単位の学習を工夫することです。それには
月曜日と木曜日を特に注意します。これはやる気を持続させる重要なポイントです。

 
 日曜日に月曜日の学習準備がしっかりできている人にとって、いわゆる月曜病は
起こりません。しかし、みなさん優等生ばかりではありません。実際、学生の
不登校が多いのは月曜日なのです。一般に学生だけでなくサラリーマンでさえ、
月曜病があることが知られています。


 なぜ月曜日に学校に行きたくなくなるのでしょうか、それは過去を思い出すから
です。先週も先々週もとても大変で、つらい週であれば、また今週もかと思って
しまうのです。


この月曜病をなくすにはどうすればよいのでしょうか。それは休みを取るなら、
土曜日に、そしてしっかり遊ぶようにする事です。そして日曜日は月曜日の授業の
予習をおこなう日にします。


また木曜日はその週の一週間の疲労からくる木曜嫌いがおこります。そして勉強の
能率が極端に落ちてしまいます。こういう日に不得意科目の授業があれば最悪です。
自宅学習なら、このときばかりは、なるべく不得意科目をさけ、得意科目をおこなう
ほうがよいでしょう。


 あるいは木曜日は単純作業に徹するのもよいのです。英単語・漢字の暗記、計算
練習などです。どうしてもその日に不得意科目をおこなわなければならないときは、
これら単純な作業の間にはさみこむようにします。いわばサンドイッチ型の学習です。


こうすればやる気を失う事なく持続させたまま、一週間を無事過ごすことができる
でしょう。 


次にテスト結果から自分の弱点を分析してみましょう。数学であれば解法がわからず、
求める式が立てられなかったのか、それとも式は立てられても、途中計算ミスをした
のか、または最後に確認しなかったのかなど。


出題された問題を自分の思い込みで解釈し、式を立てられなかった場合があります。
この場合は思い込みミスを試験中に発見できない事でしょう。これは理解不足や知識
不足から起こる事が多く、繰り返しの復習が必要になってきます。


また計算ミスや最後に確認しなかったなどのうっかりミスは、試験中にチェックでき
防げるものです。うっかりミスをおかす弱点を持っている人は、日ごろから何度も
繰り返し問題を読んだり、繰り返し計算チェックする習慣をつけることです。


ここでうっかりミスを軽く考えてはいけません。自分の癖を治す事は容易ではない
のです。いつも意識する事でしか、それをなおす事はできません。


また数学の試験結果を見ると、よく基本公式を覚えていない人がいます。もちろん
これでは点数がとれません。そういう人は数学がわからないという以前に、まず
公式を覚える事です。


また英語は好きなのに試験結果がわるいという人がいます。これは暗記する事を
軽く考えているか、単語ばかり暗記して、文章をまったく暗記していない人に多い
ようです。 中学生の教科書や高校生の重要文法・構文くらいは、丸暗記する
くらいがいいのです。


暗記の仕方は7チャンク(意味のあるかたまり)ごとに記憶していけば、スムーズに
暗記ができるはずです。チャンクについて、はじめての人も多いので、ここでもう
一度チャンクを利用した記憶術を示しておきます。


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 ミラーという心理学者は、7という数字に興味を持ち、この数字が記憶にも
当てはまることを発見しました。日常でも7という数字は親の7光、初七日、
7つ道具、一週は7日、ラッキーセブンなどの言葉があります。


 彼は数字、単語、言葉でも平均的記憶力の人の一度に覚えられる範囲が、7つ
前後だということを実験で確かめたのです。現在の認知心理学では、それは
7チャンク(プラスマイナス2)くらいだといわれます。


 ここで言う「チャンク」とは意味のあるかたまりのことを言います。
[チャンク]のもともとの意味は、パンやチーズの大きなひとかたまりの物を
さしていったものです。


 最近では英会話をチャンクで覚えようというNHKの放送番組があったり、
英文法チャンク学習法などのテキストがでています。ネイティブの日常英会話は
チャンクのキャッチボールだとも言われます。そういう意味でチャンクという
言葉を聞く機会が増えているようです。

 
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 それではチャンクを意識し、記憶をよくする学習法とはどんなものなのか。
アルファベット26文字、これをはじめて覚える時の学習法を例にあげてみます。
手順は次のとおりです。

1、 まず7チャンク分にあたる7文字を記憶します。

A,B,C,D,E,F,G…・・7チャンク


2、 次に記憶した7文字を1チャンクとし、それプラス新たに7チャンク分にあた   
  る7文字の合計8チャンクを記憶します。

    {A,B,C,D,E,F,G}…・・これだけが1チャンク
     H,I,J,K,L,M,N………・これで7チャンク
     
     合計:1チャンク+7チャンク=8チャンク


3、 さらに今まで覚えた分を2チャンクとし、それプラス新たに7チャンク分に
  あたる7文字の合計9チャンクを記憶します。

  {A,B,C,D,E,F,G}…・・これだけが1チャンク
  { H,I,J,K,L,M,N }…・・これだけが1チャンク
     O,P,Q,R,S,T,U…・・これで7チャンク
     
     合計:1チャンク+1チャンク+7チャンク=9チャンク


4、 最後に今まで覚えた分を3チャンクとし、それプラス残りの5チャンク分にあ 
  たる5文字を記憶します。

  {A,B,C,D,E,F,G}…・・これだけが1チャンク
  { H,I,J,K,L,M,N }…・・これだけが1チャンク
  { O,P,Q,R,S,T,U }…・・これだけが1チャンク
   V,W,X,Y,Z……これで5チャンク

   合計:1チャンク+1チャンク+1チャンク+5チャンク=8チャンク

こういうふうに1~4まで、7チャンク(プラスマイナス2)を意識し、連続して
記憶していくと、無理なく覚えることができるのです。

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 そしてここでは、一度に覚えることのできる7チャンクを、さらに効率よく
記憶する方法について考える事にします。そのために、この7チャンク分の
記憶に加え、次の3つの方法を並行しておこなうようにします。


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 (1) 人のすべての感覚器官を動員する。
 (2)絵や図を書いて視覚的にとらえる。
 (3)何度も繰り返し暗記する。
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(1)人のすべての感覚器官を動員する。
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 誰もが英単語を思い出すとき、手になぞったり、漢字を書くとき、一度紙に
書いた記憶があると思います。これは手がスペルや文字を覚えているからです。
ものを記憶するとき、目や鼻や口のすべての感覚器官が動員されます。


 例えばテレビでテニスの試合を見ているとします。そのとき、はじめて見る
選手の名前でも、テレビを見ている間に覚えてしまいます。ところが翌日、
友だちに昨日見たテニスの試合の様子を語ろうと、選手の名前を思い出そう
します。しかし出てこない。


 これは家でテレビを見ていた場所とはちがう所で話をしようとするからです。
なぜ思い出せないのか。それは話をしようとする現在の状況がテレビを見ていた
ときとちがうからです。部屋の中のカーテンや照明の明るさなどがまったくちがう
状況です。そのため思い出す手がかりを、失ってしまったと言えます。


 人はどんな記憶でも手や口や鼻を通して覚えます。しかしそれは無意識です。
そこで記憶力をよくするため、思い出す手がかりを確かなものにしてみればどうで
しょう。


 ものを覚えるとき、意識的に口で発音し、耳で聞き、手で書いて、リズムをつけ
ながら体全体で覚えるようにします。すると体に思い出す手がかりが残り、どんな
場所でも想起することが容易になるのです。


 例えばアルファベット26文字を覚える場合、テープで聞きながら、体でリズムを
取り、自分で発音しながら覚えていきます。そして手で実際アルファベットを書いて
みます。


 そうして思い出す手がかりを確かなものにします。そうすれば自分に最も
身近な手、口、耳や体が想起するとき、思い出す手がかりになってくれるのです。


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(2) 、絵や図を描いて視覚的にとらえる。
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 百聞は一見にしかず。という言葉があるように、聞くより見るほうが、よく記憶に
残ります。例えば知らない土地で、道をたずねたとき、言葉で道順を教えてもらって
もなかなか覚えられません。ところが地図や図をかいてもらって、道順を示されれば、
よくわかり、記憶に残るものです。


 歴史のような事項でも図式化すると記憶に残りやすくなります。

 例えば

「鎌倉にいる源頼朝の命を受けた義経が、壇ノ浦で平氏を滅ぼしたが、兄の頼朝と
対立し、奥州藤原氏の下に逃れた。」

 この史実を文章で覚えるだけでなく、日本地図の概略を書き、その上に地名、
人名をいれ、矢印でその進路を示しておきます。するとこの史実はいつまでも
記憶に残りやすくなります。


 また日ごろの学習において、先生の授業を単に聞いているだけでなく、ノートに
図示やグラフ化したりしながら、視覚的にとらえるようにします。それはメモでも
何でもかまいません。それが記憶をよくする学習なのです。

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(3) 何度も繰り返し、暗記する。
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 脳は重要なことと重要でないことを区別し、重要なことだけ記憶し、重要でない  
ことは忘れ去るようにできています。それでは何が重要で、なにが重要でないのか
が問題です。


 まず脳は自分に興味・関心のあることが、重要であると認識することが、わか
ってきています。そして次に、何度も繰り返しでてきたことは、重要なことだと
認識します。


 つまり何度も繰り返すことが、記憶をよくすることになるのです。


 学習において、問題集を何度も何度も解いたり、教科書や参考書を何度も読み返
えすことが、記憶をよくしてくれます。また難しい問題でも何度も読み返すことに
より、過去の記憶を呼び起こし、解決の糸口を示してくれるのです。

 
 どんな人でも忘れたくないことは、何度も口ずさんで覚えようとしているはずで
す。試験前、すでに理解していると思い込み、何もしなければ、テスト中にうっ
かりミスをし、失敗してしまうのは、記憶がはっきりしていないからです。記憶を
はっきりさせるには、やはり繰り返しが必要なのです。


 こういうふうにチャンクで覚え、(1)~(3)に注意しながら、物事を覚えるように
すると、記憶がよくなります。これが覚えるための効果的な学習方法なのです。


以上

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今日は試験結果が思わしくなく、勉強のしかたがわからないという人のために、
勉強のしかたを少しアドバイスしてみました。


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