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カテゴリ:独り言
5日、俳優の緒形拳が亡くなった。享年71歳だそうである。早いなあ。合掌。
また名優が逝ってしまったなあというのが第一印象である。まことに残念だ。 緒形拳は言うまでもなく大スターである。演技力も素晴らしい。 しかし、あらためて緒形拳の出演作品を思い浮かべようとしたのだが、これといった作品がとっさに思い浮かばなかった事実に気づいてかえってびっくりした。 緒形拳の代表作といえば、映画では「鬼畜」「復讐するは我にあり」「楢山節考」なんかが挙げられる。しかし実を言うと、そのいずれも私は観ていないのだ。 なのでスクリーンでの活躍は正直なところ印象に残っていない。 ではなぜ緒形拳を「名優」として記憶していたのだろうと思い、ちょっとウィキで調べてみた。するとすぐにその理由がわかった。 私にとっての緒形拳は「NHK大河ドラマ」の人だったのだ。 大河ドラマでの出世作は1965年の「太閤記」である。もっとも私の産まれる前の話なので、この作品は知らない。 私が緒形拳を大河ドラマで初めて観たのが、1976年の「風と雲と虹と」だった。平将門の話である。主演は加藤剛。緒形拳は主演ではなかったが、藤原純友という重要な役どころだった。ドラマ自体が面白く、毎週楽しみに観ていた記憶がある。 次は1978年の「黄金の日々」。これも主演ではない。主演は当時の市川染五郎。現松本幸四郎である。この中では豊臣秀吉を演じていた。本能寺で織田信長が光秀に討たれたという知らせを聞き、地べたに寝転がって泣きじゃくっていたシーンが印象的だった。 この作品では根津甚八と川谷拓三が良かったなあ。 次は1982年の「峠の群像」。ご存知「忠臣蔵」である。ここでは主役の大石内蔵助を演じていた。当時の忠臣蔵には珍しく「史実」に忠実な演出が新鮮だった記憶がある。 それ以降も何作かに出演。いい味を出していた。 最近は大河ドラマを観ていない。「篤姫」が人気らしいが観たことはない。どうも最近の大河ドラマは「小粒」な印象があるのだ。 緒形拳のような重厚な演技はもう大河では観られないのかもしれないなあ。 合掌。 ではでは。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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