pure breath★マリーの映画館

『プルーフ・オブ･マイ･ライフ』
２００５年　アメリカ
監督・・・ジョン･マッデン
出演・・・グウィネス・パルトロワ、アンソニー･ホプキンス、ジェイク･ギレンホール他

天才数学者の父が死に、彼を5年間看病し続けたキャサリンは、生きる気力を失っていた。葬儀のためにニューヨークから姉のクレアがやってくるが、折り合いの悪い関係に、キャサリンは苛立つばかり。そんなキャサリンを優しく包み込んだのは、父の教え子で、キャサリンに思いを寄せているハルだった。ふたりが恋に落ちた日の翌朝、キャサリンは、ハルにデスクの鍵を差し出す。そこから出てきたのは、世紀の発見となる数式の証明だった…。

この映画は、ピュリッツアー賞、トニー賞など数々の賞に輝いた舞台の完全映画化です。
舞台でもグウィネスが同じ役を演じているそうです。
タイトルの『プルーフ』（証明）自体はそんなに重要ではなく、数学の証明が綴られたノートを巡り　傷ついた一人の女性の再生が、彼女を取り巻く　不器用にしか愛を表せない姉や
彼女にストレートに思いを寄せる男性を通して　描かれています。

病んだ父の面倒をみながら、もしかしたら自分もこんな風になってしまうかも知れない・・・
と　人との付き合いもせず、孤独に過ごしてきたキャサリン。
そんな妹をかばってあげたい・・と思いつつ　間違った愛し方をしてしまう姉。
ますます自分の殻に閉じこもってしまうキャサリン～
でも　信じられる男性と出会い、やっと孤独にサヨナラできる・・・ジ～ンときました。

結局、人の愛や信頼は　数式では得られないんですね・・・

ずっと　観たい観たいと思っていましたが、やっとこちらで公開になりました。
観る前から、私は好きだろうなぁって予感がしてた。
グウィネスが結構好きなんです・・・華やかな美しさではない、何気ない美しさっていうのかな？
そしてジェイク･ギレンホール　好きなタイプではなかったんだけど～この作品ではよかったです。彼は先日『ブロークバック･マウンテン』で観たばかりですが、あの時も「なんか、くぅ～ちゃんみたい・・・」と思ったの。僕を連れてって・・・捨てないで・・みたいな（笑）
ちょっと甘えん坊なカンジが　主人公キャサリンの心の殻を取り除いていくようで・・・
アンソニー･ホプキンスは言うまでもなく、素晴しい～“天才”と“狂人”の紙一重のところ
さすが！です。
こんな豪華なキャスティングなのに　あまりヒットしなかったのは残念・・・
やはり、こういうお話は舞台向きなのかなぁ？

ちなみに・・・
この作品の撮影時は　ちょうどグウィネスも父を亡くしたばかりで、父への想いはリアルな痛みで表現されています。

マリー的星評価・・・★★★