2022年共通テスト数学1A 第4問 計算工夫してみた
激ムズだったのでちょっと解いてみた。この問題、ぱっと見で後ろのほうが5桁になるやべー状況なので計算にどこまで工夫できるか選手権になるかなと。…ということで、思いつく限りの計算の工夫してみました。当時の自分だったらこう解きますよって参考程度に。問題はこちら(東進のページ)こたえ(1-1) ア,イウ5^4 = (25)^2 = 625は覚えときたい。(というか問題文に書いてる)(受験当時、32^2=1024辺りまでは全部暗唱できてた)ここは実験の段階なので「ア」は多分1だろうな、で決め打ちで埋めていい。(xが偶数だと偶数-偶数になって、差が絶対1にはならんし、高々5通り)「イウ」の計算は気合だけど16*40 = 640 から16引いたら624。つまりイウは16 * (40-1) -> 39。…合ってそうだし次にいこう。(1-2)エオ, カキク面倒なので1個目使おうか。5^4 * 2^4 - 2^4 * 5^4 = 0だし、625と16は互いに素だから5^4 * (1 + 16) - 2^4 (625 + 39)つまり、エオ=17カキク=664(2) ケ,コケは8。ここだけでも点拾えそう。コはイウを活かせ、と書いてるので活かします。わかりにくいだろうから5^4 = s、2^4 = tと置いときますか。↑この見方で考えられるかがポイントです。するとあら不思議。s = tm +1なのでs^2 = (tm+1)^2= (tm)^2 + 2tm + 1 s^2 = (tm)^2 + 2^5m + 1つまり、コは5この辺りまでは暗算でいける人もいそう。ここからが鬼畜です。(3) サシス, セソタチツまさかの5桁ちょっと導出が特殊なので悩みますが、なんか読んでてx = 100か125か128のような…?で、偶数はダメだからxの最小って125か…?…というカンはさておき。↑の式を活かせばサシスは難しくない。ヒントが5^5 x - 625 ^2 = 10pstとまで書いてくれてます。よくわからないけどこれ使えば簡単にxが解けるのでしょう。ほぐします。5sx - s^2 = 10pstsが邪魔5x - s = 10ptx = (s +10pt)/5 = 125 + 2ptヒントの式って、p=0から成り立ちそうね。つまりx = 125…ってことにしてy求めてみます。(なんでこうなるの?の部分はこの形式の共通テストでは今は考えなくていいです)5^5 * x - 2^5 * y = 1s^2 - 2ty = 1(tm)^2 + 2tm + 1 - 2ty = 1 y = 8m^2 + m = m (8m + 1) = 39 * (8 * 39 + 1) = 39 * 313 = 12207数をまとめる工夫をすると計算が楽になります。39 * 313 = (40-1) * 313 と考えてもいいですが、これぐらいなら懐かしの小学生筆算でもいいかも。検算には便利そう。(4) テト, ナニヌネノまた5桁かよ今度は導出なし…というかここまでの導出全部使わないと解けなさそうじゃない?センターでヒント導入無しは鬼畜問題の予感するので、8~9割でいいならさすがに捨てかなぁ。満点狙いでも後回しだ。時間余った艇で解きますね。(1)~(3)までの流れを踏襲して、一般化すると11^4 * x - 2^4 * y = 1x = 1, y = mとして m = (11^4 - 1) / 2^4 = (s -1)/t※s = 11^4t = 2^4s^2 = (tm)^2 +2tm + 1====で、多分さっきのわからなかった導出使うんでしょうきっと。11sx - s^2 = 11 * 2 pst11x - s = 2ptx = (s + 2pt) /11pは11の倍数でxを2桁の中で一番小さくしたい。…普通に考えると気が遠くなりそうなので、割り切れたってことでp'とかにしておいて、(pやp'は求めなくていい整数だからね! )x = 11^3 + 32p'これの2桁で一番小さい整数か…、割り算したあまりが怪しそう。わかりにくいのでやっぱ p' = -11pで置きなおします。移項すると…11^3 = 32p' + xこれ、(割られる数) = (割る数)* (商) + (余り)の形なので、1331 = 32 * 41 + 19つまり、x = 19か。11^5 * x - 2^5 * y = 1について上と同じことしたげるとy = 11^3 * m^2 + mこのyを求めるのがキツい11^3 = 1331を知ってる人はいるかもしれない。けどmを求めるの無理じゃないか…?…と思ったんですが。11^5 * x - 2^5 * y = 1これ…普通に解いた方がはやくね…11^5 *19 -1 =3059968 3059968 / 32 = 95624なんかRSA暗号解いてる気分になった。こんな愚直に計算することある…???(でも試験会場だったらこう解くだろうなぁ)===============================さて、ここからは後日談として考察します。試験場で思いつかないであろう解法。上記計算でちょっと工夫してみます。11^5 * 19 - 2^5 * y = 1ここで、11^5 = 11^2 * 11^3 = 11^2 * ( 32 * 41 + 19)つまり、11^2 * ( 2^5 * 41 + 19) *19 - 2^5 * y = 111^2 * ( 2^5 * 41 + 19) *19 - 1 = 2 ^ 5 yy = 11^2 * 41 * 19 + ((11*19)^2 -1)/32 = 121 * 779 + (209^2-1)/32 = 94259 + 43680 /32 = 95624 たぶんこれが一番現実的だと思います。95624 = 2^3 * 11953であることから、問題作成者はもっと賢い方法知ってるかも?逆算すると11^5 * 19 - 2^5 * 2^3 * 11953 = 111^5 * 19 - 2^8 * 11953 = 111 * 19s - t^2 * 11953 = 1なーんかt^2が怪しい。…いや、これよりもさらに簡単にするには625がヒントになってるかも。(1)~(3)で625の計算をして使うのがヒントか。95624 = 95000 + 624= 19 * 5^4 * 2^3 + 39 * 2^4= 19 * 2^3 (5^4 + 39 * 2)= 19 * (s + 2m)t/2…完全に逆算だけど、(1)~(3)の導入も活かせそうだな?試験中にここまで工夫できたらすごい。それでも5桁の割り算が途中で発生するのは中々に大変ですね。試験中にRSA暗号っぽい計算を解くの、サマーウォーズっぽさある。(4)は計算の工夫もヒントとして書いてほしかった。共通テストだけどどう解くのがベストかわからん。(追記)11^5自体が二項定理で展開すれば簡単にできた。11^5 = (10 + 1)^5 = 10^5 + 5*10^4 + 10*10^3 + 10*10^2 + 5*10 + 1 = 1610516乗以上を求める時に使えそう。ここまでくれば (19 * 161051 - 1 ) /32 を計算するだけなので、3059968 / 32 = 95624これがシンプルでかつセンター試験で一番実践的かなと。9^5とかでも同じことができるので、n乗の計算ではこれ使うのが現実的そう。(確かに整数論でn乗計算するときは二項定理使うのが定石みたいなところあるよね、失念してました。)==========================今年の数学1A、他も難問揃いだったようで。センター試験も含めて歴代トップクラスに難しいんじゃないでしょうか。12年前の2010年のセンターも、Twitter等ではあまり話題にならないものの、かなり難しいセットだったため、一回りして高難易度の問題が出題された感じですかね。今から二回り前の1998センター数学も結構難しい年だったのかな。2つ合わせて104点。2010年が2つ合わせて106点。今回はⅡB合わせると100点割りそうな勢い。[参考]大学入試共通テスト平均点推移(1997-2022)(旧センター試験)、2022年共通テスト日程次に難しいのが出るのが12年後だったら笑う。年跨ぎで考えるとちょうど丑寅の方角に当たる年だからでしょうか。鬼門だけに。一応自分がセンター試験(当時)受験した時は合計時間40分余りの200/200でした。その視点でも2022センター試験はキツいセットだと思いますちなみに、「簡単な年じゃ時間余ることもあるよね?」って人のために言っとくと、1Aが平均50割った鬼畜年でした。某伝説にランクインした年です。でも大分前の話だし、今解いたら絶対満点取れないのとあんま自慢したくないから全部伏せとこ…