|
カテゴリ:ニューヨーク
クリスマスイブの日。
この日は家でゆっくり過ごすつもりだったのだけど 急に友人とグッケンハイム美術館に行くことになり、 断食中のおさむを家において、出かけました 観光客も多い時期なのか、思ったよりたくさんの人が訪れていました。 NYに来られた方はご存知でしょうが、螺旋状になっているグッケンハイム美術館。 今は『American Photographer』というタイトルで Catherine Opie という写真家の展示があっていました。 最初の部屋には、彼女が都会のハイウエイや 寂れた街などを写したモノクロの写真。 どれも一人の人も写っておらず、街もゴーストタウン化していたり、 ハイウエイの一部を切り取ったものだったり。 見ていると、何だかとても寂しくなってくるような写真です。 と次の階で彼女の別のシリーズが展示されていたのですが それらの作品を見てびっくり 最初の階の作品と、まるで違うタイプの写真で とても同一人物の作品とは思えなかったからです。 次の階の作品は、彼女自身のポートレイトや ゲイやレズビアンの友人たちを撮ったスナップ写真など。 彼女もレズビアンだそうで、身体に彫ったイレズミや 全身に鍼をつき差したヌード写真などのかなり強烈な写真、 しかもかなり大判なものがずら~っと並んでいました。 これがさっきのモノクロの都会の写真と同じ人が撮ったものだなんて。 ここまでタイプの違う作品を制作するアーティストは初めて見たかも。 好きか嫌いかで言えば、正直、嫌いなタイプのアートでした。 まだモノクロの方は、造形的な美しさを見いだすこともできたけれど このポートレイトやスナップは、単に重い気持ちにさせるものだったからです。 例え、これが新しい視点であっても、ユニークなコンセプトがあっても また技術的にも優れていても、見ていて気持ちのよくないアートは、 あまり好きではありません。 でも、アート関係の学校に通っている写真に詳しい友人と 一緒に写真を見ると、また新たな視点を考えさせられたり やっぱり一人で見るよりおもしろい♪ 友人曰く、グッケンハイム美術館のキュレーター(展示会を企画、組織する人) は、こういう特異なアートを好む傾向にあるのだそう。 こういうのを見ていると、ついヒーリングという立場から 考えてしまいます。 この人たちがたぶん生まれながらに感じている「社会からはみだしている」 という疎外感や哀しみが本当に癒されたなら こんな作品も生まれないのではないかしら?なんて。 以前、私が大好きな本『アミ、小さな宇宙人』に書かれてあったことなのだけど 進化した惑星では、容姿も形も様々な宇宙人が存在していて それが当たり前であり、誰もがそれを自然だと受け取っている世界。 そういう外見や思考の「違い」を「違い」だと認識しなければ そこに疎外感も哀しみも生まれませんものね。 さて、美術館の後は、オーガニックベジタリアンレストラン counterで食事をしました。 最近あまり外食はしませんが、たまに外食の時には、よく行くレストランです。 ここは自作のオーガニック野菜を使っていて、 出されるワインも全部オーガニックだし、安心できます。 気のおけない友人と、美術館に行ったり、 久々にゆっくりおしゃべりしながら過ごすクリスマスイブも なかなかいいものですね。 例え、私たちが未来の世界で進化して、 食べることが必要ではない身体になったとしても 『コミュニケーションの場としての食事』は 残っていってほしいなあ、なんて思います お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年12月26日 08時56分47秒
コメント(0) | コメントを書く
[ニューヨーク] カテゴリの最新記事
|