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2011年07月23日
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カテゴリ:ニューヨーク
 
この日、ニューヨーク郊外の現代美術館 Dia Beaconに行ってきました。

グランドセントラル駅から、メトロノースに乗って80分で到着。
もと工場を改装したというこの美術館は、広大なスペースに
壮大なスケールの現代アートが展示されています。

友人から話にはいろいろ聞いていたのですが
やはり、実際に館内に入ってみると、
ダダッ広い空間に、かなりのスペースをとって展示されてあるのは
とても開放感があって、普通の美術館の感覚とは違います。
天井からは、やさしい自然光が差し込む作りになっていました。

ここは特に1960年代からアメリカで発展したミニマリズムや
コンセプチャルアートと言われる作品を中心に展示してあります。

正直、これまでは、ミニマリズムやコンセプチャルアートというのは、
今一つ、好きになれない分野でした。
私にとっては、アートは、例えコンセプトを知らなくても
見ただけで何かを感じさせるもの、がいいなあと。
コンセプトは、作品をより深く理解し感じるためにはいいと思うのだけれど
コンセプトがわからないと意味がないアートというのは
非常に限定されたもののように感じてしまうのです。

ミニマリズムの作品は、何か無機質な感じが多いのも
あまり好きになれないし
何より、この手のアートは、作品ができあがるまでのプロセスとか
アーティストの作品にかけるエネルギーやパッションみたいなものが
伝わってこない気がしてしまいます。

例えば、以前ここでご紹介したAndy Goldsworthyは
落ちている枝や石を拾って、それを一つ一つ、きれいに並べていったり
重ねていったり、葉っぱをつないでいったりといった
自然の中にある素材を使ったランドアートですが
自然の中での制作は、完成するまでに、風がふいたり、波がきたりで
積み上げていたものが予想外に倒れてしまったり、流れてしまったりします。
そういったプロセスが、出来上がった作品のエネルギーの一部となって
息づいている感じが伝わってきて、より感動が深くなるのかなあと。
一方、こういったミニマリズムのアートは、アーティストはデザインしたら
あとは、工場や技術者に発注して作品を仕上げてもらうようなものも
ありますから、作品を見ていても、そのプロセスや
アーティストのエネルギーが感じにくい。
(あくまでも私にとっては、ですが)

ということで、これまであまりミニマリズムの作品には興味はなかったのですが
今回、このDia Beacan に来て、いろんなことを感じたし、
すごく好きなアートというわけではなくても、心に残る作品がありました。

例えば、今回、初めて作品を見たSol LeWitt。
(この美樹館は、写真撮影禁止なので、HPの方から拝借)

21lewi600.jpg

この方の作品は、きっと多くの方に受け入れられそうです。
一見、壁一面に描かれた、楕円、半円、直線、ゆがんだ線、様々な線が
豊かなリズムや流れを感じさせて、
まるで、ジャスパージョーンズの作品のように、全体として完璧な構図。
あらゆる線という線に関しては、研究し尽くしていて
一つ一つの作品のアイデアは、シンプルながら、斬新。

彼自身は、後に二次元の世界から、3次元の世界へと移った
というようなことを語っていましたが、
ここでの作品は、実際の立体的な作品はなくて
すべて線で構成された作品を中心に展示されていて
別のセクションには、面が作り上げる立体を感じさせる作品もありました。

また、こちらも初めて見たFred Sandbackの作品。 

sandback.jpg

これでSculptureと言うのかびっくり
ただ天井と床に、ひもというかロープを張っているだけ。

最初に作品を見た時、おさむが
「何これ?これがアート?なめとんかい!パンチ」とか
「このひも、ぶちっと切ってみたくなるよね」はさみ
なんて、好きなことを言っていたのですが
この作品を部屋全体から眺めてみると
このひもだけで、この空間が変化する、ってことに気づきました。
作品を、すぐ近くで見ていると気づかなかったのですが
部屋全体を見ると、このひもがあることで
まるで、透明な仕切りがそこにあるかのようで
いくつもの別の次元がそこに存在しているかような感覚。
ただひもを張っているだけなのに、不思議。
究極のミニマリズム。

ミニマリズムは、言葉の通り、ミニマム(最小の)単位まで
余計なものをそぎ落としていったものという意味ですが
ただのシンプルというのとは違うんだなあと。
シンプルというのは、場合によっては、没個性にもなるように思うのですが
ミニマリズムは、ある一つの特徴だけは残して、
他はすべてそぎ落とすということだそうで
だからこそ、より強烈な個性が出てくるのですね。

彼の作品は、予想以上にインパクトが大きかったです。
他の作品も見てみたいなあとネットで検索してみました。
これは、Dia Beaconにある作品ではないですが、
まるでピラミッドみたいな空間。

81f463b43bf616b2e3c65de8d4e8ff45_xl.jpg



そして、こちらは、強烈な個性、たぶん、ミニマリズムを代表するアーティストの一人
Richard Serraの作品。
(たぶん、というのは、私が知っているぐらいだからという程度の知識なのだけれどあっかんべー

3471031781_38a07c159e 2.jpg

10cmぐらいの厚さの鋼鉄の巨大な壁というか、
この輪の壁の中に、また別の輪になっている壁があって
その隙間の空間を迷路のように歩けるようになっているのですが
とにかく、すごい圧迫感。
作品の中に入っていると、押しつぶされそうな気がしてきます。

「随分、お金かかってるな~」なんておさむが言っていましたが
ほんと「これを製作するのに、材料費、制作費にいくらかかるんだろう」
なんてつい思ってしまいます。
こんな巨大で超ヘビーな作品をどうやってここに入れたのかしら?
と思いますが、確か去年だったか、MOMAでも彼の特別展をやっていて
その時の作品の搬入風景もすごかったです。
このDia Beaconの中でも、やはり強力な存在感で迫ってくる作品です。

でも、彼は、ダンサーにインスパイアされたと書かれてあって
それは、ちょっと意外でした。
彼の作品の独特の曲線は、そういうダンサーの動きから
生まれたのですね。

こちらは、Louise Bourgeoisの作品の中で有名なスパイダー。

diaspider.jpg

彼女の作品は、同じくNY郊外にある野外美術館
Storm King Art Center にもありましたが
Storm Artの方は、野外にスパイダーが展示されていたので
開放的な感じだったのですが、
ここは他のアーティストの広々としたスペースとは対照的な
狭くて、ちょっと暗い地下室のような部屋に展示されていました。
なので、スパイダーが、ひっそりと潜んでいる感じが伝わってきます。
(Louise 曰く、スパイダーは、聖なる生き物の象徴とのことだけれど)

これもどうやって、この狭いスペースに巨大な作品を搬入したのだろうと不思議。
彼女の他の作品も、例えば、ちょっと狂人的な伯爵が住んでいる
どこかの古いお屋敷の屋根裏部屋という感じで
より怪しげに、よりエロティックに、よりマニアックな雰囲気が出ていて、
よかったです。

ということで、私はミニマリズムや現代アートに関して
知識的なことは、ほとんど知らずに、あれこれ書いているので
アート関係の方が読んだら怒られるかも、ですがあっかんべー
それにしても、やっぱりミュージアムは楽しいハート(手書き)

Die Beacon には、小さな子供連れの方もけっこう訪れていました。
かなり巨大な作品や、モノトーンのものも多いので、
子供たちは、こういう作品を楽しめるのかしら?とちょっと疑問でしたが。
大人は、きっと多くの方が楽しめるスペースと思います~♪






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最終更新日  2011年07月25日 22時51分28秒
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