教員不足
私:一昨日の朝日新聞の一面トップで教員不足を報じていたが、少子高齢化で小学生などは減っているのに、大局的に考えて教員不足というのはピンとこなかったね。A氏:正規教員の採用数は新聞にグラフで出ているが横ばいだね。 確かに、新聞記事は教員数と対応した児童数の変化についてはふれていないね。私:俺の住んでいるところは、一戸建ての住宅団地だが、オイルショックの前までの高度成長で、なんにもない丘が大手業者の開発であっという間に一戸建ての住宅群になった。 多くの40歳台、50歳台の同世代が、住むようになった。 だから、小学校は満杯だったね。 ところが30余年たって、その子どもが、成人して一人前になって、親元を飛び出していくようになった。 現在では、退職して年金ぐらしの老夫婦か、どちらかが住むようになり、子どもは急速に減少したね。 だから、俺の住宅団地にある小学校の1年生は今、7人の1学級だけだという。 横浜の住宅地なのに、過疎地のようだね。 もっとも車で5分くらい離れた孫がいる地域は、駅が近くてマンションが多いので子どもが比較的多い。 それでも1クラス30人くらいだという。 どうも、身近な実感と違うね。A氏:俺は統計データで正確に事実を見ようと思い、最新の平成9年度と19年度の10年間の比較で児童数の変化をインターネットで調べみたよ。 児童数(国公私立)の変化は、平成9年度7,855,387人→平成19年7,132,874人 で722,513人(約9%)の減少。 小学校学校数の変化は平成9年度24,376校→平成19年度22,693校で1,683校(約7%)の減少。 小学校学級数(国公私立)の変化は平成9年度282,974学級→平成19年277,562学級で5,412校(約2%)の減少。私:学校数や児童数の減少に比べ、学級数の減少率が少なかったことで、1学級あたりの児童数が減少したことが読みとれるね。A氏:具体的には、この10年で1学級あたりの児童数が 27.8人から25.7人に減少したという。 平均では、もう1学級30人以下だね。 一昨年度の収容人員別学級数のデータをみると、1学級あたりの児童数は、31人~35人が約27%、26人~30人が約24%で、 26人~35人規模の学級が半数を占めているという。 また、7人以下の学級も約12%あるという。 バラついているね。 このデータには、29人以下の学級の%が明確でないが、大体50%くらいと推定されるね。 だから、1学級30人制にするなら、全部一律でなく、きめ細かい個別の対応がポイントだね。私:俺のところの小学校が7人以下の12%の中に入っているようだね。 これらのデータから、教師一人当たりの児童数が減少していることがいえる。 それなのに、教員不足という報道は、片手落ちだと思うがね。 それに高齢化で、暇な高齢者がボランティアで学習の応援ができるのではないの? 藤原博和氏の和田中学校のようにね。A氏:例の民主党の小学生1年生について30人学級にするために、予算をとって教員を増加するというのも何かオカシイね。 そんなに急がなくても、年々、自動的に30人学級になっていくのではないの? 国のカネに余裕が無いのだから、こういう問題は「先延ばしにしてもいい」のではないの? どうも民主党の政策は優先順序がないようだね。 私:最初のマニフェストのときから政策の優先順序という考えがなかったようだね。