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2008年08月30日
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■気になる本  - 日本人のための神道入門 - 
------------------------------------------------------------

 私達、日本人には神はいないのではないか と思う人達が
多いように思います。

 いいえ、一世代前の方と付き合うと、神があまりにも
身近にあることを感じざるをえません。

 「お母さん」は、人類の母なる海です。やさしく包み込んで
くれます。
 「お父さん」は、人類の父である山です。厳しくどっしりと
しています。

 正月には、初詣にいきます。そして、私は、姪が生まれた
時には、健やかな成長を願って両親と一緒にお宮参りをしました。
そして、受験生ならば天神様に合格の祈願にいくでしょう。

 それらは、日本における宗教(神道という)の一部なの
です。

 そして、困った時の神頼み。これも、神道に基づいて
います。


 世界は、紛争が多発しております。宗教が問題となって
いるのかわかりませんが、誰も解決策を見いだしておりません。

 もっとも、仏教でも、キリスト教でも、ゾロアスター教でも
「善と悪」、「天使と悪魔」、「光明神アフラ・マズダと
暗黒神アーリマン」の対立の構図がでてくると著者はいいます。

 たしかに、「悪」を利用すると、残った者は善らしいという
ことで団結は強くなると思うのです。かえって、宗教における
布教、団結という側面には、悪が必要であると思うのです。

 しかし、日本古来の神道には、悪はありません。悪人はいたかも
しれませんが、死亡すると、神になってしまうのです。
そこのところが、神道のいいところです。

 そこで、世界の紛争地帯において、日本の古来の宗教である神道の
出番かも知れません。


いま、「日本人のための神道入門」(共著 武光誠、株式会社グレイル、
出版社、株式会社宝島社、発行年月 2007年12月)
を読み終えました。

 著者のプロフィールは、カバーにあります。
------------------------------------------
武光 誠(タケミツ マコト)
1950年山口県生まれ。東京大学大学院国史学科修了。明治学院大学教授。日本史を専攻。歴史哲学の視点から幅広い執筆活動を展開している。
------------------------------------------------

 著者らは、公式HPを掲載しております。

(参考)武光誠公式HP Produced by (有)ヤグモ企画

(参考)株式会社グレイル


 著者らは、古代から私達の生活の中に脈々と受け継がれてきたのが
神道であると述べています。そして、神道における神の歴史がよく
わかるのです。そして、天皇との関係、皮肉にも太平洋戦争に利用
されてしまったこと、明治維新の神仏分離政策、神道もいろんな
苦難にあっているのです。

 神道の理念というか教典というか、その本質は、著者らに
よると、「自然を大切にし、人間同士が信頼し助け合う」ものとし、
「本来、すべての人間を「善」と見て、他者の生き方全てを認める
という」のが、神道の考え方だ と述べています。

 そうか、たしかに仏教は仏典があるし、キリスト教は聖書があるし、
イスラム教はコーランがあるけど、神道には、その規律というか
規範がありません。

 また、キリスト教にしても、イスラム教にしても、神と対峙する、
いわゆる悪あります。

 キリスト教でしたら、天使と悪魔でしょか。ところが、神道には
いい神と悪い神が戦うという発想がないといいます。

 つまり、神道は、物にも神が宿ると考えているのです。法律上では
動産でも、神道では、鉛筆も、草木も、宇宙も、神が宿ると
考えているのです。

 ですから、「物を粗末にするな」(もったいない)というのは、
神道の精神だと思うのです。

 でも、教典が神道にはありません。ですが、著者らは、時代とともに
柔軟に変化してきている というのです。

 そもそも神道という言葉がでてくるのは、「日本書記」だといいます。
この頃は、用明天皇の時代ですが、彼は聖徳太子の父であります。
神道を尊びながら、仏教を信仰した天皇だと著者らはいいます。

 その地域で農耕が進んでいくと、土地の神がいると考えられる
ようになり、「国魂」(くにたま)と呼ばれ、のちの「大国主命」
(おおくにのみこと)となっていくといいます。
(いまでは、出雲大社の神と思われているといいます。)

 教典がある仏教も柔軟に対応してきたと著者はいいます。

「例えば、仏事としてお盆やお彼岸にご先祖様をお祀りします。
しかし、本家本元であるインドの仏教には、「先祖を祀る」と
いう考え方はありません。これは、仏教が日本になじむために
神道的な考え方を受け入れた代表的な例です。」
と述べています。

 そのほかにも、伝染病を清める(御祓いする)こととして、
京都の祇園祭ができた と著者はいうのです。

 過去に私は、「家庭内犯罪から思うこと 葉隠」と題して
神道や道徳(神道に通じるものがあります。)を紹介しました。
(参考)家庭内犯罪から思うこと 葉隠


 ここで述べているように戦後、道徳は消失しましたが、
同じように神道の考え方の表面が消失したように思えます。
いいえ、その流れは底流になっても、脈々と日本人には、
流れていると思うのです。

 昨今、アフガンやジョージア(グルジア)などの紛争問題
をみていますと、いまこそ、宗教問題に関しては、
教典がない神道の出番ではないかな と思うのです。

 神道は、どんな悪人でも死んでしまったら悪から解放される
といいます。そして、道端の小さな花にも神が宿っていると
いう教えです。

 そう、相手を思いやる気持ちや心、それがいまの時代には
一番必要なことだと思うのですが・・・

 そうそう、勿論、日本人であれば日本古来の神道を
理解しておくのは、いいことだと思います。

 日本の神の歴史の入門としては、優れていると思います。
中学生以上の方でしたら、表もありますし、難なく読める
と思います。自分を振り返るのには、いい一冊で、良書です。

(8月30日)


日本人のための神道入門





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最終更新日  2008年08月30日 09時28分29秒
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