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2009年10月05日
XML
カテゴリ:
■気になる本 - 長寿大国の虚構 -
-------------------------------------------------------

 本題の前に、昨日、植草一秀氏が無事、復帰しました。
62日間でした。
(参考)皆様のご支援とご厚情に深く感謝申し上げます


 さて、2009年9月21日(月・祝)にNHKラジオ第一
で、平成21年度「鎌田實いのちの対話」公開放送が
三重県松阪市の松阪市民文化会館からありました。
http://www.nhk.or.jp/r1/inochi/

 ホストは、NHKアナウンサーの村上信夫氏
(1953年京都生まれ)と鎌田 實さん
(かまた・みのる、諏訪中央病院名誉院長、
1948年、東京生まれ)でした。


 たまたま、ほとんどを聞けたのです、
テーマは「がんばらない介護」。

 ゲストは、ジャズシンガーの綾戸智恵さんと、
タレントの荒木由美子さん、そして、
特別養護老人ホーム 愛知たいようの杜 理事長
の吉田一平さんでした。


 綾戸智恵さんの話は、実母を介護しているのですが、
ふと殺そうという行動をしたとのこと、考えさせられます。

 先週の週刊ポストの記事に「綾戸智恵の壮絶介護日記」
がでていました。
週刊ポスト 10月9日号(9月28日発売)です。

 その壮絶な部分を一部、引用します。
------
 今年の春のある夜のことでした。私は極度の疲れか
らか、朦朧とした意識の中で、母親の顔に濡れタオル
をかぶせようとしたんです。
「母が死ねば、すべてが丸く収まるんやないか」---。
 その瞬間は、善悪さえもわからなくなっていた。
だけど、寸前で踏みとどまりました。
 私はどうなってもいい。でも、残された息子が一生、
殺人者の子として生きていくことになる---。
 タオルをあわててひっこめて、「おばあちゃん」っ
て声をかけたら、「うわぁ」と返事をして、「生きている、
生きている!」と思って。
 私は自分の部屋に戻って泣きました。わんわん泣き
ながら、自分を責めたんです。正直それまでは、介護
で親を殺すなんて、精神的に弱い人のすることだと思
っていた。でも、追い込まれれば、誰でも殺人の一歩
手前までいっちゃうと痛感した夜でした。
------


 また、荒木由美子さんは、1983年に歌手の
湯原昌幸さんと結婚し、芸能活動を引退しました。
しかし、結婚二週間後に病に倒れた義母を介護した
20年間の日々を通して、「死」「家族」「夫婦」に
ついて改めて見つめ直したことを話をしてくれました。


 昨年(2008年)の8月8日は、北京オリンピックが
開幕しました。まだ、記憶に新しいことです。

 その前日の8月7日。インドネシアから初めて来日した
外国人介護士や看護師の数は合わせて約200人と、
予定した500人の半分以下でした。
(これは著者によりますと、インドネシア政府は一般人
への広報を行なわず、役人が口コミで紹介しただけ
というのです。)

 また、今年5月に受け入れたフィリピン人介護士や
看護師も300人以下と、やはり定数に遠く及びません。

 しかし、日本人介護士や看護師は、本当に不足して
いたのでしょうか。

 著者は、介護の現場で深刻化する人手不足とは、
あくまで、「地域差や施設の問題」であって、マクロで
みた場合には、人手不足とは言えない というのです。
 これは、政府の見解と合致しております。


 いま「長寿大国の虚構 外国人介護士の現場を追う」
(著者 出井康博 著、出版社名 新潮社、
発行年月 2009年8月)を読み終えました。

 著者のプロフィールは,次の通りです。
--------------
出井 康博(イデイ ヤスヒロ)ジャーナリスト。
1965年、岡山県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。
英字紙「ザ・ニッケイ・ウィークリー」記者などを経て
フリー。
---------

 私自身、介護している者からしても、興味がある
本だったから読了できました。

さて、著者は、この背景には政治的な裏があるというのです。

1997年には介護保険法が国会で成立
2000年4月 介護保険制度スタート

2005年、南野(のおの)知恵子法務大臣(当時、
参議院議員、社団法人日本看護協会)がフィリピン人
女性に対する「興行ビザ」の発行を実質的にやめました。

 もともとフィリピンは、外国に労働者を派遣して外貨を
稼ぐ国だというのです。その措置が収入の道が途絶えると
いうのです。人口は約9000万人。その10%が海外に
出稼ぎにいっているというのです。

(2006年4月 介護保険法改正(介護予防サービスの
導入と、施設給付の見直し等)

 そこで、小泉元首相は、2006年秋に、アロヨ・
フィリピン大統領との間で経済連携協定(EPA)に
合意してしまいました。要求したのはフィリピンです。
その協定は、2年間で1000人のフィリピン介護士や
看護師を受け入れるというものでした。

 ところが、フィリピン議会は、この協定に賛同しません
でしたので(のちに議決)、あとからEPA協定をうけた
(この時は安倍元総理)インドネシアが先行して来日して
いるのです。

 ところが、著者の2年間追跡取材によると、来日した
彼ら彼女らは、4年間(半年は日本語研修)の間に
国家資格である介護福祉士を取得できれば無期限に
日本で仕事ができるというものですが、あまりそれに
期待していないようです。4年間高給を稼げるという
ことに魅力があるようです。

 ある人は、手取り15万円(日本人と同一賃金)で
10万円を海外の家族に送金し、残りは自分の生活に
あてているというのです。

 貨幣価値は、円が10倍あるので、それを送金して
現地で大家族が生活していける というのです。

 そうそう、インドネシアの人達には、介護士という
資格がないし、いらないというのです。高齢の方は
家族や親戚で面倒をみている ということですから。

 日本でもそんな時代がありましたね。高度成長前
でしょうか。核家族化が進むと親族間介護は希有と
なるのでしょうね。

 そして、このEPAに関連した無駄な費用がある
と著者はいいます。

 日本側の担当窓口は、「社団法人国際厚生事業団」
(JICWELS)。斡旋、仲介を行っています。

この組織は、1983年、厚生省(当時)の認可で
社団法人を取得し設立しています。そして、今回の
唯一の斡旋受け入れ機関となったのは、厚生労働大臣
の指名によります。
 この社団法人は、天下りの典型でもあります。

 そしてもう一つ。
 「財団法人海外技術者研修協会」(AOTS)は、
経済産業省傘下で、発展途上国の技術者を養成する
目的で設立されております。ここは、外国人研修の
日本語教育の中心的役割をはたしております。
 尚、この組織は役員報酬の公開を拒否しており
ます。

 日本語教育を日本でやらないで現地で行えば安く
すむということ、受け入れ施設の負担金約60万円
(一人当たり)は高過ぎるということ、また現地
政府への支援金も支払わなくてはならない、そして
何よりも両国政府の外郭団体が間に入って搾取を
しているようなのです。

 EPAが日本側で実績を示すことができなく
なったら、現在の政権が対応せざるをえません。
結構、自民党、公明党の政権は、ムチャクチャな
ことをしているのですね。

 11月にはインドネシアから第2陣の受け入れが
予定されています。しかし、今回も定数割れが
起きるのは確実、と見られてます。
 実際に、外国人の介護士や看護師を採用する施設や
病院が見つからないのですから。このままでは、
国家間の約束が果たせない状況でです。

 当初、事業者は面接はできない という措置が
とられましたが、面接をしないで従業員を雇う
企業がありますか?。その後、その制限は外され
ましたが、事業者や利用者を意識したものではなく
クレームがきたから修正したという後ろ向きな
行政の対応だったのです。

 また、65歳以上の保険料の地域差も著者は
問題にしています。
 2001円~2500円の地域があれば、
5501円~6000円の地域もあります。
(いずれも月額)
 地域によって、こんな差をつけていいので
しょうか。選挙権による一票の格差どころでは
ありません。

 今後、永妻厚生労働大臣、直嶋経済産業大臣、
そして岡田外務大臣が対応してくれると考えますが、
前政権の残置処理に注目していく必要があります。

(10/5)


長寿大国の虚構





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最終更新日  2009年10月10日 20時15分39秒
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