学校裏サイト
■気になる本 - 学校裏サイト ---------------------------------- 著者は、ケータイを「思春期メディア」と呼んでいます。その背景には、携帯電話というものが、電話の領域をはるかに越えた存在であり、その摩訶不思議な物とそれを使用した世界に(それが怖い場所とわかりつつ)足を踏み入れるから と理解しております。 携帯電話は、電話が主機能で、オプション(付録)でいろいろな機能がついている訳ではないのです。 逆に、「携帯電話」から「電話」をとり、「携帯武器」といってもいいくらいです。 昔、007ジェームスボンドの映画をみましたが、腕にかけた時計が、画面になって通信できたり、いろいろな武器になったのを、思い出しました。 それが現実になったのです。では、いまの携帯電話の機能は多く、電話機能なんて、携帯電話の一部、ほんのわずかであります。コンピュータいっても過言はありません。 (中略)10,000文字を越えたため省略しました。詳細はこちら(中略) さて、そんなコンピュータを、あなたは、小学高学年や中学生、高校生に持たせているのですか? その中で、特に注目しているのは、インターネットを利用できることです。 「インターネット・サーフィン」という言葉を普及させた人は、著者のホームページによりますと、アメリカのジーン・アーマー・ポリーさんとのことです。(参考)ねちずん村 国際セミナー 日本でも、インターネットの黎明期から普及段階においてはパソコンを通じて、本当にそれ(サーフィン)を感じたものでした。 私は、当時としては珍しい海外のネットを是非利用したいと思い、NIFTY-Serveを通じて、 Compu-Serve(パソコン通信会社、米国)を利用していました。英語が苦手だったのに。 そこで、世界中の人達と一瞬でもコミュニケーションができたことに喜びを感じたものです。 当時は、300ボー(300bps)という転送速度でしたから、勿論、利用できるのは、テキストのみでしたが、チャットもできました。 いまでも覚えているのが、「You」という単語を「u」と表現している と気づくまでには時間がかかりました。 その使用理由は、そのほうが文字数が少なくてすみ、転送時間を短縮するからです。(勿論、u以外の短縮語はありました) いまは、インターネットの高度成長期でしょうか。 経済はバブルが弾けてもう18年にもなります。 バブル崩壊の年に小学校低学年の人は、いまは、24、5歳になるのですね。経済が上向かないと心の隅に、何らかの影響がでるのでは と思っております。 さて、インターネットの高度成長期なのに、潜水艦のごとく、深く潜航しているのがあります。それが、若い人達のネットなのだ と勝手に思っております。 過去に私が利用した少ない文字、そして、いまは、固有名刺も短くなり、絵文字も加わり、難解になってきています。でも、びっくりしました。 それが驚く内容だからです。特に学校裏サイトと呼ばれているものは、大人の巧みな誘いの発言もあります。例えば、KING OF TIME(国内最大級の学生系サイトといっておりますが)をみてくださいませ。(一種のケータイ掲示板の福島県です。) 著者がいうように、昔、遊んだ秘密の隠れ家のように、「秘密基地」としているように思えます。でも、ネット上では、「秘密」なんて場所はないのです。いま、「学校裏サイト ケータイ無法地帯から子どもを救う方法」(著者 下田博次 著、出版社 東洋経済新報社、発行年月 2008年4月)を読みました。 著者のプロフィールは、カバーによると、次の通りです。------------------------------ 群馬大学社会情報学部大学院研究科教授。 愛知県生まれ。早稲田大学第一商学部卒業後,財団法人日本情報処理開発センター企画調査主任,雑誌記者,放送番組制作会社などを経て現職。 「青少年メディア研究協会」を主宰し,ホームページ「ねちずん村」を運営するなど,子どもたちのインターネット・携帯電話利用問題に取り組んでいる。 警察庁「少年のインターネット利用に関する調査研究会」座長などを務めた。(以下省略)----------------------- 著者は、子供達のインターネットに関する専門家でもあります。 そうそう著者のホームページ「ねちずん村」は、全部参照すると、勉強になります。(参考)ねちずん村 さて、著者は、携帯電話は、もう電話ではないということ、そして、子供に、大人の無法地帯であるインターネットの世界にすんなり組み入れていいか と問うているのです。 やはり、そこには、なんらかの家庭でのルール、例えば、携帯電話は居間で利用し、自分の部屋へは持ち込まないとか、21時からの携帯電話を止めるとか 必要ではないかといっているのです。 そして、その指導・監督するのは、親権者である親の責任なのです。法的には、20歳未満は未成年者で、無能力者なのです。そういう人は、単独で契約行為はできません。もし、契約をしたとしても、法定代理人であり親権者をもっている親から追認がなされない場合には、契約は無効になってしまいます。(ま、お小遣いで駄菓子を購入するという行為までは契約解除になりませんが・・・) でも、携帯電話会社では、単独で契約できる年齢を18歳以上としています。特定非営利活動法人 京都消費者契約ネットワークでは、携帯電話会社各社に、2008年1月23日携帯電話各社へ未成年者との契約にあたっての契約締結の基準や法廷代理人の同意の取得方法について申入れしました。(いずれもPDF形式)http://kccn.jp/torikumi3.html 子どもが20歳未満であるということは、法律行為で格段の保護がなされているのです。それを理解していない親御さんはその利益を得ることができなくなります。 どうぞ、国による子どもの保護がでてくるまでは、親権者である親が、子どもを保護しなければならないのです。一度、子どもと同じ環境で、携帯ネットを利用してみてくださいませ。 もっと、携帯電話会社が、未成年や、子どもの育成を考えて、長期的な営業戦略を考えてほしいものです。明日の利益を考えないで、長期的な利益を。(ということは、損をして得を取れということでしょうか) さて、親が携帯電話を、携帯電話の機能を、そして、携帯電話によるインターネットを把握しているのでしょうか? 自動車の免許制度がありますが、免許をとらないで自分の車を子に運転させる親はいないでしょう。それと同じなのです。携帯電話の保有は、いまだ免許制度ではないけれど、あまりに無知な行動が多いと国も免許制度を作るかもしれません。 でも、いまは免許制度がないので、教えてあげるのは両親しかいないのです。両親が適切なインターネット利用を教えてあげなければならないのです。 ウィルスや著作権やアダルトや各種請求や・・・ ここまで、6月17日には入力し終えたのですが、6月18日の読売オンラインでは、次の記事がでていました。-----------------引用------------「小中学生の携帯電話、法規制検討を」自民有志が提言へ 自民党議員の有志で作る「携帯電話から小中学生を守ろう勉強会」(会長・中曽根弘文元文相)は17日、小中学生の携帯電話所持を禁じる法規制を検討すべきだ」とする中間報告案をまとめた。---------------引用終わり-------- 法的規制で子どもの所有に規制を加えるのはどうかなと思います。せめて、私が述べたように、ある一定の教育、指導をして許可する というレベルで宜しいのではないでしょうか。(勿論、機能別に。例えば、著作権や写真、映像関係をマスターすれば、カメラ機能を使用できるとか。) 著者がいっておりますが、(はじめに から要約)「子どもによるわいせつ情報や誹謗中傷などの有害情報の発信基地に「学校裏サイト」はなっている。日本の親や教師、つまりわれわれ大人は、かなりいい加減なというか愚かしい方法で子どもたちにインターネットを使わせている」として、その原因は、我々大人に有 といっております。 学校裏サイトだろうと、掲示板だろうと、犯罪行為の予告や犯罪内容を発言した場合には、IPアドレス(これは、各パソコン固有の情報です。)で、発信元が特定されてしまいます。匿名で発言をしてもです。次の警察からのメール内容を参照してください。------------引用------------●無差別殺傷事件発生後、「○○で人を殺す」などと脅しの内容を110番したり、インターネット上に書き込む事件が全国的に連続発生しています。●このような行為は業務妨害罪や脅迫罪等の犯罪となり、犯人は相次いで逮捕されています。●この他にも、いたずらや嫌がらせ目的で、相手方を誹謗中傷したり脅迫するような内容の書き込みもやめましょう。 ~茨城県警察本部~-----------2008.6.18 茨城県警ひばりくん防犯メールより 尚、政府は、犯罪予告を検知できるソフトウェアを作成すると述べています。数億円?の予算になる?---------------------------引用 時事通信-----犯罪予告検知のソフト開発へ=来年度予算で要求 -通り魔事件受け増田総務相6月11日19時1分配信 時事通信 増田寛也総務相は11日、インターネット上の犯罪予告を検知できるソフトウエアの開発費を、来年度予算の概算要求に盛り込む方針を明らかにした。----------------------------------------------- ひょっとして海外サイトは、対象にしていないでしょうね。国内でも、大手、裏系大手くらいでいいと思うのですが。 さて、ITmediaの6月12日の記事(翌日)には、--------------------引用 ITmedia----------------犯行予告収集サイト「予告.in」公開 「0億円、2時間で作った」 ネット開発者で構成するベンチャー企業・ロケットスタートの矢野さとるさん(26)は6月12日、ネット上の犯行予告を集約するサイト「予告.in」を公開した。------------------------------引用終わり----------- 0億円!。響きはいいですね。皆さんも参照してみてください。6月18日 水曜日 20:55現在 逮捕者の数 3人 このように、匿名で書き込んでも、本人が特定されてしまうのです。(参考)予告.in(6月23日)学校裏サイト