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カテゴリ:織田作之助
織田作夫人の一枝さんを信愛する、オダサク倶楽部の女性が発見したものです。そこで注文した寺山修司の古本が今日、届きましたので、詩を紹介します。
織田作原作『競馬』は亡き一枝を偲んで、競馬場で1の単勝を買い続ける男、すなわち織田作の姿を描いたものだ。それと、詩にあるアドバルーンも織田作の小説のタイトルであるし、「放浪」も昭和15年に発表した作品だ。これらの材料をもとに競馬フアンならではの寺山が語り歌にしたのだ。 歌うのは、クミコさん、フアンはとっくにご存知の素晴らしい歌らしい。音源は探索中。 そういえば、寺山がハイセイコー・ロマンを謳っていた頃、大阪から府中に移り住んだ余輩も府中競馬場で、競馬を始め、ダービーでハイセイコーの単勝を、なけなしの800円ほど投資して馬券を握り締め、ホームストレッチにかかる柵の近くで観戦していたが、思わぬ敗戦、タケホープがさし買ったのに呆然。 寺山修司『かもめ 寺山修司メルヘン全集9』 「愛十色」より「織田一枝―織田作之助の小説「競馬」のヒロイン たしかに あの人の放浪は 生まれた途端にもう始まって いたのです。 アドバルーン アドバルーン 二人の心は揺れている 放浪したいが 紐がある アドバルーン アドバルーン ひとり下宿に残されて ぼんやり見ている 夏の空 アドバルーン アドバルーン 女の過去はわからない 風に吹かれて ながされて アドバルーン アドバルーン やけにふかした煙草には 過ぎしその日の ためいきが… アドバルーン アドバルーン その身は放浪していても 心はいつも 残ってる アドバルーン アドバルーン お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年08月06日 00時09分10秒
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