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テーマ:最近観た映画。(39236)
カテゴリ:ウォッチング
シネヌーヴォでの「浪花の映画大特集」、昨日観たのは水上瀧太郎原作、五所平之助監督『大阪の宿』と、金秀吉脚本、金佑宣監督『潤の街』。
前者は、昭和29年の大阪の旅館(土佐堀川辺)に宿す東京からの転勤男(佐野周二)が巻き込まれる喧騒物語で、芸者の乙羽信子や旅館働きの川崎弘子、水戸光子、左幸子、藤原鎌足がドタバタと熱演している。 戦後の、食うに困りながら涙して働く、いわば、悪麗之介さんがいう「行き場のない人間」を描いた映画といえる。東京育ちの優男からみれば、大阪人のカネ、カネの世界が強烈に映ったのだ。 オダサク倶楽部のメンバーでもある金秀吉さんが18才で書き、城戸賞を獲得した『潤の街』は鶴橋界隈を舞台に日本と韓国籍の男女の恋愛を軸に、かつて虐げられた在日朝鮮人の複雑な心情と姿を追ったものだ。 人種を巡る物語だけに切なさや息苦しさを感じるが、現在にも通じる気鋭作であった。 李麗仙は熱演だ。戦中に来日したままの老婆が夢幻の中、炭鉱時代に行方不明になった夫が枕元に立ち帰り、抱擁する場面には熱いものが込み上げてきたが、素晴らしい挿入シーンだと思う。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E7%A7%80%E5%90%8 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年08月28日 00時53分04秒
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