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カテゴリ:酒の詩歌
庄野潤三の師とも言える井伏鱒二と、庄野の弟子ともいえる阪田寛夫には、蛸を酒の肴とした共通の詩があることを発見した。
阪田(1925年~)は朝日放送時代、庄野潤三の職場の後輩であり、その文学への影響を強く受けた大阪の作家だ。 自らも『土の器』で芥川賞を受賞しており、詩人でもあり、「さっちゃん」など童謡作詞家でもある。このタコの詩も童話チックなユーモア酒詩だ。 イカ、タコは種類によるが、噛み切れないものがある。スシローでは、柔らか類もあり、助かるのだ。 阪田寛夫「じいさん酒のんで」 じいさん入れ歯で酒のんだ 肴は生憎ひねた蛸 腕を枕に寝たふりしてる 仕方ないからしゃぶって一献 坊主頭をたたいてニ献 それでも起きない蛸憎し 「蛸寝の山は天から剣」と 脳天、箸で串刺せば 蛸は寄り目で思案をしたが 腕をのばして徳利をかかえ 浪音ききもて末期の酒を 「ちゅうちゅう蛸かいな ちゅうちゅうちゅう蛸かいな」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年09月13日 16時41分06秒
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