月 独 村 霜
明 出 南 草
蕎 門 村 蒼 村
麦 前 北 蒼
花 望 行 蟲 夜
如 野 人 切
雪 田 絶 切
最後の節は、
「月明らかにして蕎麦(きょうばく)花雪の如し」
と読むんだそうです。
「きょうばく」の響きが、何とも心地よいですね。
この詩は、唐代の白楽天が長安より故郷に帰ったとき(811年)の作と伝えられています。
白楽天といえども人の子、郷里に帰った安心感・安堵感が行間にうかがえますね。その一方で、都での志が叶わぬままに郷里にもどった失望感が、詠わせた詩だともとれます。
今をさかのぼること1200年、白楽天は月明に照らされた蕎麦の花をどのような気持ちで眺めたのでしょうか?
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