カテゴリ:遊遊漢字学が楽しみ♪
日経の最終面、毎週日曜日の文化欄に新しい連載が始まりましたね。 漢字学者阿辻哲次さん連載の「遊遊漢字学」。 阿辻さんについて調べてみると、家業が印刷工場であり、子供のころ人名などで活字にない文字が注文された際に、既存の活字を削るなどしていたのを見て、漢字に興味を抱いたそうです。 私などは同じ子供のころなど、どうして日本語には漢字などという厄介な文字があるのだろうと思ったものでしたがね。 ・・・漢字の書き取りテスト、苦手でした。(苦笑! さて本日取り上げられていた漢字は「花」。小学校に上がって習う漢字の筆頭にあげられる字でしょう。日本人なら誰でも知っている漢字。さすがの私でも「花」なら、書き取りで正解を書けたというものです。 この「花」という字、中国の古い文献には出てこない文字だそうで、「はな」を表すには、「英」「榮」「華」という字を当てたとか。 「英」はもともと「はな」という意味で、有名なデザイナー森英恵さんの名前を「はなえ」と読むのもこのためだそうです。 「榮」と「華」の違いは、「榮」はユリやキクのように草の形で咲くもの、「華」はサクラやウメのように樹木に咲くものというように使い分けたというのも耳に新しいことです。 では「花」はどうして生まれたかというと、これが「華」の簡略体で、同じ発音の「化」をあてたのだということも初めて学びました。 「花」のような簡略文字が使われ出したのは、中国の北朝時代(5世紀から6世紀)だそうで、この時代の碑文に多く登場するのだとか。硬い岩に複雑な漢字を刻むのはやっかいだから、ややこしい部分はおのずから簡略化されたのだと。 ・・・う~む、奥深いですな。 子供のころこそ書き取りテストの度に漢字を恨めしく思ったものですが、文字を一目見るだけで、その意味するところが判別できる優れた文字「漢字」をわが国の古の人が採用したことは、「英断」であったと感心させられます。おっと、ここでも「英」が出て来ますね。 ものごとをきっぱりと決めること。そしてその結果が優れているときに使われるのが「英断」ですが、これも歴史を遡れば「花」と関係しているのかもしれません。 来週はどんな漢字が取り上げられるのだろう。「遊遊漢字学」、毎週日曜日の朝の楽しみが一つ増えました。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年12月24日 10時03分20秒
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