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2010年03月20日
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カテゴリ:今日あったこと

昨日能登は、和倉温泉加賀屋で一泊し、ただ今帰ってまいりました。
加賀屋といえば、知る人ぞ知るおもてなしサービス日本一の温泉旅館。
「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」30年連続総合第一位とは、どのようなサービスなのだろうかと思うのは、私ならずともごく自然のことでしょう。

実はさるお得意先様の研修会と懇親会が、この加賀屋を借りて行われることになり、それに私も参加したというわけ。その研修の一つに、加賀屋客室係教育担当の"長子さん"の講演が組まれていたので、拝聴させていただきました。

一番印象に残ったのは、お仕着せのサービスではなく、さりげないサービスが大切ということ。その具体例としての実話。

玄関で客を迎えたときに、その中の女性客のスカートの裾が綻びているのに気づいた。余程知らせようかとも思ったが、客に恥をかかせるようなことがあってはならぬと思い直し、どうやって知らせたらいいかと考えた。部屋に案内した後、お茶を出す際に、さりげなくソーイングセットを渡し、「もしお困りでしたらお使いください」と言って下がった。
翌朝、スカートの綻びのことに気づいた客から大変喜ばれたという話。

別の客に夕食の世話についたときの話、このときは若い仲居といっしょで、客室係教育担当本来の仕事も兼ねていた。
食事も終わりに近づき、お茶の準備をしていると、客が大きな紙包みの束を鞄の中から取り出した。どうも薬の紙包みらしい。若い子がマニュアルどおりお茶を出そうとしていたのをそっと奥に呼んで、あちらのお客様には、先に白湯をお出ししてと耳打ちした。
翌朝その若い仲居から、お客様が大そう喜ばれたことと勉強させていただきましたと言って来た時は、この仕事をしていてよかったと思ったという話。

マニュアル化されたサービスは、あくまで基本にすぎない。それを土台にして客の気持ちを先へ先へと汲むサービス、しかもそのサービスは自然でさりげなく客を疲れさすものであってはならないと。

・・・う~ん、ご立派!脱帽!


その"長子さん"の教育が、旅館の隅々まで徹底されていることを身をもって体験してまいりました。昨日私が経験したこと二つ。

宴席会場へエレベーターで降りる時、6階から1階へ降りるエレベータの中でのこと。
1階のボタンを押してエレベーターが動き出し、ドアが開いたので出ようとして、外に待っていた若い仲居さんとぶつかりそうになった。実はまだ3階であった。客から迷惑を被った方の仲居さんの言葉がシャレていた。

「失礼をいたしました。あっ、お客様、1階まででございましたか。ではごいっしょさせてください。」

とにっこり微笑んだ。ずっといっしょにエレベーターの中にいたいと思いましたね。


次は宴席でいささか酒を過ごし、エントランスのソファーで酔いを醒ましていたときのこと。
広いエントランスにも客は誰もおらず、見るからに酔っ払いの呈をした私一人。ソファーにもたれかかり少し眠っていたのかもしれない。
人の気配に気づき目を開けると、これも若い女性従業員、蝶ネクタイ締めてウエイターの格好をしていた。エントランスと思い込んでいたのが、実は喫茶ルームであった。

「お客様、冷たいお水をお持ちしました。お困りでしたら何なりとお申し付けください。」

「あっ、ありがとう。・・・ここは喫茶ルームでしたか?ええと、コーヒー・・・」

「いいえ、お気遣いはいりません。心行くまでごゆっくりなさってください。ありがとうございます。」

肩口で揃えた黒髪を翻し、さわやかな微笑を残して戻っていった。
私がもう10歳若ければ、間違いなく名前とメールアドレスと次の休みの日を聞いたに違いありませんよ。


なるほど、おもてなしサービス日本一。
縁があれば(円もあれば・・・笑!)、今度は古女房をつれてぜひもう一度、その時もまた日本一であろうサービスを受けたいものだと思った次第です。。。




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最終更新日  2010年03月20日 22時00分40秒
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