カテゴリ:ユーモア
突然ですが、皆さんは、「笑刻家」ってお聞きになったことありますか? 「彫刻家」なら誰だって耳にもするし、知っているのですがね・・・。 発せられた直後、場が一瞬水を打ったように静まり返ってしまうオヤジのダジャレ、私もしばしば周りからひんしゅくを買う方で経験しています。(苦笑! 「笑刻家」とはそんなオヤジギャグを彫刻にしてしまおうという立派な芸術家。静岡県焼津市に住む岩崎祐司氏のこと。自らは自由業と言っておられるのですが、「笑刻家」なる言葉は、その岩崎さん一流のダジャレ。「彫刻家」のパロディーであったのです。 「"笑刻家"って誰(ダれ)ジャレ?」っていう岩崎さんの声が聞こえて来そうです。(笑! 皆さんもぜひ岩崎ワールドを味わっていただきたいと思います。 手探りする少年の鼻先でヤギが笑う「一寸先はヤギ」 魚をくわえた泥棒猫がこそこそと交番前を通る「猫にコーバン」 花咲かじいさんがイヌの尻尾を握って振り回す「はなさんかじじい」 猫が氷枕で布団に横たわる「我輩は猫んでいる」 坂本龍馬がスクーターに乗る「リューマの休日」 背広姿のサラリーマンが、のけ反ってコップ酒をのみほす「上を向いてアルコール」 バナナの皮をむいたら、中からとうもろこしの「そんなバナナ」 ・・・ここまで徹底して、ダジャレを追求するとは、頭が下がります。 岩崎さんの「笑刻」にかける意気込みは、半端でないことが次の言葉によく表れています。 「以前から、日本の彫刻家が作る洋風の裸婦像に、しっくりしないものを感じていた。もっと日本人の心情になじんだ、大衆が楽しめる彫刻があるはずだ。そんな彫刻こそ作りたい」 「江戸時代の根付けを集めた展覧会の図録で、命という文字を洗濯する女の造形があった。そうか、日本人は古来、掛け言葉やだじゃれを楽しんできた民族だ」 「誰もが親しみやすいダジャレを考え、思いついたらアイデア帳に書き留めておく。妻や娘の冷笑くらいでめげてはいけない」 「難しいのは、言葉をデッサンにおこす作業だ。まじめくさった形では面白くないし、一目で元のダジャレが伝わらなくてはならない」 そんな岩崎さんの作品の中から私が勝手に選んだ最優秀作品は、すっとぼけた顔をしたオヤジがサイの鼻先に抱き着いて、赤い舌を出している「サイはなめられた」。 迷惑そうなサイの表情がなんともたまりませんね。かのカエサルも草葉の陰で大笑いしていることでしょう。 わぁ~、なんて楽しいんだ!親父ギャグ万歳! 「笑刻家」岩崎さんに拍手喝采、座布団10枚を贈りたいです! にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年01月19日 10時19分01秒
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