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カテゴリ:戦争ゲーム
↑ちょっと気合いが入ってきました。がんばります! 大国アメリカが没落した後の世界を想像しています…… その御伽噺第261話です。 「飛行石が核融合を解決する鍵になるのですか」 と、加藤が天皇にたずねた。 「そう思います。原子炉のコントロール室に案内しましょう」 そいうと、天皇は出口に向かって歩いていった。加藤は出て行くとき、もう一度振り返ってガラス張りの部屋から外の海底を見た。潜水ポッドが照明のあたっている岩石をマジックハンドをガシガシと動かしながら削っていた。 狭い通路を通って「原子炉」と漢字で表示されたドアの前に立った。下に「放射能注意」と記入されている。不安な気持ちにさせる表示である。 「心配いりません」 と、加藤らの心配を察してか橘一郎がいった。 「飛行石の結晶に入れ替えてから、放射能は全く出ていません」 加藤は信じるしかないと思った。それにしても、何と都合の良い石なのだろう、飛行石というのは。加藤は感心していた。 橘一郎がドアの前についているハンドルを回した。ドアの周りについているストッパーがガチャッという音と共に外れた。そしてドアがゆっくり開けられた。天皇が先頭になって中に入って行く。加藤らもその後に続いた。 狭い部屋だが正面に貯蔵タンクのような物があった。元原子炉だ。その前にコントロールパネルがある。さらにその横に構造図が掲げられていた。図の中央に結晶という文字が見える。 「結晶をある特殊な電離質の液体に浸しています。そこに制御棒をいれて反応を起こすのです」 と、天皇が説明した。 「しかし、この炉ではまだ原子力のときの半分程度のエネルギーしか発生させられません。それでも調査目的の潜水艦としては充分な量です。最終的には結晶を利用して核融合反応を起こすことができると思っています。そうなれば理想の動力源を得る。潜水艦は海の中だけではなく空も飛べるようになるでしょう」 夢のような話だと加藤は改めて思った。 「悪夢にならなければいいが」 と、加藤はつい独り言を漏らした。 続く。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年01月29日 08時49分08秒
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