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テーマ:今日の出来事(287532)
カテゴリ:生活
世界で3000万部売れた大ベストセラーの自己啓発本です。多くの企業で研修のテキストとして採用されそれに関するセミナーも盛んで20万円くらいの価格になっています。
面白かったのは作者が自己啓発本の歴史をアメリカ建国以来から調べたというエピソード。第一次世界大戦の前と後とでは自己啓発本の内容がガラッと変わったそうです。どう変わったかというと前は人格形成の重要性を主張していましたが後ではやる気とか行動を起こすことの大切さを主張しているそうです。つまりすぐ結果の出ないこととすぐに結果の見えることに分かれてしまっているらしい。人格形成は確かに時間がかかりますがやる気を出して行動を起こせばすぐに結果が出ます。このすぐに結果が出るというのが大切なのです。それが自己啓発の現在の主流です。 そこで7つの習慣では前の人格形成の重要性を説きつつ後のやる気とか行動の内容を整理しています。これがうまい具合に成功へのレベルアップをイメージさせやすくなっているのでセミナーなどで重宝されているのです。 しかしどの習慣もちゃんとできる人はわずかだと思いました。大抵の人は主体的ではないし自分の終末・葬式のことなど想像できっこないし自分にとっての最優先事項が何だかわからない。そしてWin-Winの状況を作れと言ってもどうやるのか途方にくれます。だから相手を理解するなんて永遠に無理だと思えるし自分が理解されるやり方に自信などありません。だから周囲にシナジーが生まれる状況が見えてこないわけです。 が、最後の7番目の習慣、「刃を研(と)ぐ」はなるほどと思います。肉体を鍛え精神を高め知性を磨き社会性を豊かにする、これはできるかどうかはわからないけど誰もが人として生きていくうえで当たり前に行われる営みそのものだと言えます。健康を気遣ってご飯を食べるし寝るし歩くしときどき走るし、日常でも少々のことには我慢をするし問題が起きたら何とかします。そして特に新しいこと始めるときなどは勉強もし、できるだけ周囲に迷惑をかけないように気を使います。それを「刀を研ぐ」という言い方に変えたのが面白いですね。 7つの習慣はこの人として当たり前に行っている「刀を研ぐ」にフォーカスしたらそれでいいわけです。はじめの6つの習慣は最後の7番目の習慣をしっかり始めた段階でほとんど自然にできていることなのです。7番目の習慣ができていればすでに誰でも十分立派な人格者です。きっと何かを成功させているだろうしその成果を実感できているでしょう。セミナーの種本としては本当に優れていると思います。 まあ色即是空というかすべては心がどう認識しているかにすぎません。成功が億万長者になることなのか家族とわいわいにぎやかに過ごすことなのか、それ以前になんとなく漠然と生きていること自体がすでに成功と言えます。だが健康を失い不安にさいなまれ世の中の変化にまったくついていけず周囲からもバカにされている、そう感じるから啓発本に手を出してしまうのです。これはまともな人間なら誰もがいつも感じていることなのです。むしろ完璧な肉体とか精神とかを備えている人など誰もいません。だれもがいつでも程度の差こそあれ不安で不完全なわけです。 7つの習慣は実は自分がそれをできていないなと受け入れ、そんな自分を許した段階で達成されます。あなたは今のままで十分なのです。不安は“空”なのです。実体はないのです。 その不安につけこまれて高いお金を出してセミナーに行く必要はありません。少し疲れたらまずは自分の食べたいものを食べるところから始めたらいいのです。おいしいと感じたらとりあえず生きています。大丈夫です。 Destiny 体験版を遊びつくしてみた。 貴婦人の乗馬他 オーケストレーション にほんブログ村 にほんブログ村 ↑ストーリーをつくるのは本当に面白いです。これでオリジナルな漫画かイラストが書けるといいのですが・・・がんばります! もう一つのアリとキリギリス by 倖和(サチナゴム) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年02月19日 10時51分13秒
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