マクラーレンの来期ドライバー?
最終戦が終わっても、有力ドライバーの行く先が決まらない状況が続いている。ワークスチームのシートは限りがあり、マクラーレンとルノーに1シートずつ残されている。それを狙う立場にあるのは、キミ・ライコネンとジェンソン・バトンという贅沢な配置になっている。二人のシートが決まらない理由が、契約金の多寡にあるという理由はあまりにも愚か過ぎる。つまり、契約金を下げれば、勝てるチームと契約できるが、それは屈辱の契約になるからやりたくはない。 キミ・ライコネンは、来年度F1に参戦できない覚悟ができている。安い契約金でサインするくらいならば、フェラーリから違約金をもらって、1年間の休暇をとったほうがよいという考えだという。マクラーレンにしても、ルノーにしても、すでにNo1ドライバーを契約できているから、無理な条件を呑む必要はない。契約済みのハミルトンやクビサに不満を抱かせたのでは、トラブルになる。待つほど条件が良くなると判断しているらしい。 空きシートが確定していないのは、優勝したブラウンGPであり、勝つという点に関しては、来年度も保証できる。しかし、年間予算に制約のあるブラウンGPは、マシン開発に資金を振り向けたい。ドライバーに10億円から20億円を投入するのは無駄だと判断しているらしい。すでに、ドイツ人のロズベルグが決まっているので、無理をしてまでも高い契約金を支払わなくてもよい。新人ドライバーを抜擢すれば、大幅に予算を圧縮できる。 過去の王者は、10億から20億円の契約金を手にできた。有力ドライバーとの契約が勝利の条件になる時代ならば、けっして高い買い物ではない。ところが、レースで元王者の不振が目立っていた。むしろ、優れた設計のマシンを手にすることが、勝利への近道になっている。ライコネンやバトンがチャンピオンの旗を振りかざして、高額契約金を入手できる時代は終わった。むしろ、マシン開発に資金をつぎ込みたい。このままだと、二人ともF1レースから弾きだされてしまうかもしれない。